写真●KDDIウェブコミュニケーションズ代表取締役社長の山田浩喜氏
写真●KDDIウェブコミュニケーションズ代表取締役社長の山田浩喜氏
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 KDDIウェブコミュニケーションズは2013年10月9日、デザイナーやクリエイター向けのクラウド型コラボレーションツール「corabbit」の提供を開始した。  グループやプロジェクトチームで、ファイル共有や簡易なコミュニケーションをするためのツールで、これまでデザイン確認のために、画像を複数人に対してメールに添付して送っていたような作業を、同ツールを使うことで効率化、省力化できるという。2012年10月からベータ版として提供していたが、その際はオンラインストレージサービスとの位置付けだった。正式版ではコラボレーションツールに衣替えした。

 corabbitは、KDDIウェブコミュニケーションズが新たに提供するWebサービスの1つ。同日開催された発表会で同社代表取締役社長の山田浩樹氏は、同社がホスティング事業、KDDIからの受託、Webサービスの3つを事業の柱にしていることを説明。その中で急成長しているのがWebサービス事業であると述べ、「3年以内にサービス事業の売上構成比30%を実現したい」と抱負を語った(写真)。

 corabbitの特徴は、「複数人でのファイル共有問題を解決する」(同社取締役副社長の高畑哲平氏)機能をWebサービスとして実装したこと。例えば「エリアコメント」機能は、画像の中の変更してもらいたい部分にコメントを付けて共有できる。「ファイルプレビュー」機能は、米アドビ システムズの「Photoshop」で作成した「PSD」ファイルや「Illustrator」の「AI」ファイルをグループ内で共有する場合、対応ソフトを持っていないユーザーもPSDやAIファイルをプレビューして確認できる。対応する画像形式は、AI、PSDのほかJPEG、GIF、PNG形式のファイル。またファイルの変更履歴の保存機能もある。なお、無償版と有償版では一部機能が異なる。

 提供形態は、少人数向けの「corabbit Pro」と大規模プロジェクトにも対応する「corrabit Team」の2ラインアップを用意。それぞれ登録できるメンバー数などで、月額料金は異なる。例えばcorrabit Proの無償版は、ディスク容量5GB、メンバー数2人、保存履歴数は1履歴で、プレビュー対応のファイル形式はJPG、GIF、PNG。月額料金が990円の「Small」は、ディスク容量100GB、メンバー数5人、保存履歴数は5履歴、プレビュー対応ファイル形式はJPG、GIF、PNGのほかPSD、AIに対応する。

 今後の機能拡張として、PDFやTIFFなどプレビュー対象ファイル形式の追加や、変更が最後であることを承認する機能、セキュアファイル送信機能の追加などを予定している。