写真1●「ITpro EXPO 2013」のPFUブース内で展示している「ScanSnap Evernote Edition」。ブース内でここだけEvernoteカラーになっている
写真1●「ITpro EXPO 2013」のPFUブース内で展示している「ScanSnap Evernote Edition」。ブース内でここだけEvernoteカラーになっている
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写真2●ScanSnap Evernote Editionに雑多なサイズの紙を読み取らせると、Evernote上では分野別の「ノートブック」(フォルダー)に自動分類される
写真2●ScanSnap Evernote Editionに雑多なサイズの紙を読み取らせると、Evernote上では分野別の「ノートブック」(フォルダー)に自動分類される
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 ドキュメントスキャナー製造大手のPFUは2013年10月9日、「ITpro EXPO 2013」で米Evernoteのブランドのスキャナー「ScanSnap Evernote Edition」を展示した(写真1)。

 9月下旬に米国で開催されたEvernoteの開発者会議「EC3」(関連記事:靴下まで作り始めたエバーノート、デザイン力で「ライフハック推進企業」へ)で初披露した製品。日本国内でも自社イベントで展示したことがあるが、一般に手に触れられる機会は初めてという。クラウドサーバーに文書を保管して検索できるようにするサービスであるEvernoteは日本でも利用者が多く、注目を集めていた。

 ScanSnap Evernote EditionのベースはPFUの主力A4スキャナー「ScanSnap iX500」である。ブースの担当者によると、iX500との違いは主に3つ。外装がEvernoteのロゴ入りの独自デザインになっていること、Evernoteのプレミアム会員権1年分が付属すること、それから、独自のEvernote連携機能が付くこと、の3点である。

 特に連携機能はEvernoteのヘビーユーザーにとって便利だろう。元のiX500には紙をPDF化したり画像化したりするためのソフトが多数バンドルされているが、ScanSnap Evernote Editionでは原則としてパソコン用のEvernoteソフトを使って連携する。

 通常は、レシートや写真、A4サイズの紙文書、名刺など雑多なサイズの文書をScanSnapで読み取らせると、どれも同じ形式のPDFファイルや画像ファイルとしてデジタル化される。これをEvernoteに保存することもできるが、分類するのに一手間かかってしまう。

 ScanSnap Evernote Editionを使えば、サイズを自動判別して、レシートならレシート、名刺なら名刺の「ノートブック」(Evernote上のフォルダーに当たるもの)に振り分けて保存される(写真2)。シンプルな機能ながら、紙をすべて電子化したいEvernoteユーザーにとって分類の手間が省けるメリットが大きい。

 ScanSnap Evernote Editionの発売は10月25日。Evernote社の直販Webサイト「Evernote Market」のみで販売する予定だ。

 日本での価格は4万9800円。iX500の市場想定価格と同じだが、家電量販店やAmazon.co.jpなどでも購入できるiX500に比べればやや割高になる。担当者は「Evernoteユーザーにとってはそれだけの付加価値があるのではないか」と話す。