図1●クラウドを使った太陽光発電モニタリングのシステムの構成を紹介するパネル展示 (NTTコムのブースにて)
図1●クラウドを使った太陽光発電モニタリングのシステムの構成を紹介するパネル展示 (NTTコムのブースにて)
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図2●発電量などのデータを蓄積、ログ解析が可能な「センサネットワークサーバ EQ100」
図2●発電量などのデータを蓄積、ログ解析が可能な「センサネットワークサーバ EQ100」
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 NTTコミュニケーションズ(NTTコム)とオムロンは2013年10月9日、東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2013」で、クラウドを活用した太陽光発電モニタリングシステムを共同で参考出展した(写真1)。家庭や中小企業などの太陽光発電システムのリモート監視サービスを、低コストで提供できるという。

 NTTコムのクラウドサービス「BizCITY」とクラウド向けのモバイルネットワーク「Arcstar Universal Oneモバイル」を使い、家庭などに設置したオムロンの「センサネットワークサーバ EQ100」を組み合わせて構築する(写真2)。

 太陽光発電のモニタリングサービスを提供する企業などに向けたシステムで、低コストでの導入と運用コストの軽減が可能。EQ100を利用した分散監視から開始して、クラウドを活用したリモート監視にスムーズに移行することもできる。

 オムロンの説明員は「これまでは太陽光発電モニタリングの専用システムでリモート監視を行ってきた。システムをクラウド化することで自由度が高まるほか、海外などへのサービス展開も容易になる」と話す。クラウド化したシステムは、実証実験を行っている段階だという。

 システムでは、太陽光パネルが発電した電力を家庭などで使える電力に変える「パワーコンディショナ」のデータをEQ100が蓄積。これをLTE/3G対応のモバイルルーターを介してクラウドに送信する。

 太陽光発電システムの発電量を最短で1分ごとにモニタリングできるほか、太陽光パネルの異常監視などにも使える。管理者は、インターネット経由のWebブラウザでモニタリングできる。EQ100とクラウドによる分散システム構成を取ることができ、通信回線や機器に異常があった際にも現場に設置したEQ100だけでログを解析できる。