写真1●Eugrid CloudDockにログオン前のノートPC。デスクトップ画面にファイルが1つも表示されていない
写真1●Eugrid CloudDockにログオン前のノートPC。デスクトップ画面にファイルが1つも表示されていない
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写真2●Eugrid CloudDockにログオンすると、サーバー側に保存されているファイルにアクセスできるようになる
写真2●Eugrid CloudDockにログオンすると、サーバー側に保存されているファイルにアクセスできるようになる
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写真3●iPad版もある。Windows 8 Pro搭載タブレット端末には2013年12月までに対応予定
写真3●iPad版もある。Windows 8 Pro搭載タブレット端末には2013年12月までに対応予定
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 ソフト開発会社のEugrid(ユーグリッド)は、2013年10月9日から開催中の「ITpro EXPO 2013」において、社外に持ち出すノートPCやタブレット端末からデータの流出を防ぐソリューション「Eugrid CloudDock」のデモを実施している。

 Eugrid CloudDockの提供する機能の一つが、PCやタブレット端末で利用する文書ファイルなどのデータを、サーバーやオンラインストレージ側で一元管理するというもの。データをPCやタブレット側に置かないことで、それらを紛失してもデータが漏洩しない。専用のシンクライアント端末を必要とせず、普段使っているノートPCやiPadなどをクライアントとして利用できることが特徴だ。

 仕組みはこうだ。Eugrid CloudDockソリューションを導入済みのノートPCの場合、Windowsにログインした時点ではデスクトップ画面にファイルは1つも表示されない(写真1)。PCをネットワークに接続した状態でEugrid CloudDockにログオンすると、サーバーやオンラインストレージに保存されているファイルや壁紙などが表示されてアクセスできるようになる(写真2)。

 ログオン時に表示されるのはファイルそのものではなく、ショートカットアイコンのみ。アイコンをダブルクリックした時点でファイルの実体がダウンロードされる。「この仕組みを採用したことで、サーバー側に多大なリソースがいらない。容量4G~8GBのメモリーしか搭載していない非力なサーバーでも、1000人規模のクライアントユーザーを管理できる」(営業部マネージャーの藤田友久氏)。

 データにアクセスするにはネットワーク環境が必須だが、ネットワークがつながらない飛行機の機内などでもファイルを開いたり編集したりできるようにするキャッシュ機能を搭載している。「ネットワーク接続下で事前にダウンロードしておけば、オフライン環境でも通常のPCと同じ感覚でファイルを操作できる」(藤田氏)。キャッシュデータは、PCのメモリー上で保持しているので、「その状態で紛失しても、ノートPCのHDDを取り出してデータを抜き取ることは不可能。USBメモリー経由でデータを抜き出せないようにもしている」(同氏)という。

 タブレット端末は、「iPad 2」以降に対応済み(写真3)。2013年12月までに、Windows 8 Pro搭載のタブレット端末にも対応予定という。導入コストは、サーバーソフトが40万円で、クライアントソフトが1ユーザーにつき1万5000円。