写真1●SmartCloud イメージベースARのデモンストレーションの様子。スマホのカメラでパンフレットの写真を撮ると、スマホ内の写真が動き出す
写真1●SmartCloud イメージベースARのデモンストレーションの様子。スマホのカメラでパンフレットの写真を撮ると、スマホ内の写真が動き出す
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●JR東日本がこの10月に配布を始めた秋田県の観光パンフレットには、写真の下に「秋田AR」のマークが入っているものがある。これらがイメージベースARに対応している
写真2●JR東日本がこの10月に配布を始めた秋田県の観光パンフレットには、写真の下に「秋田AR」のマークが入っているものがある。これらがイメージベースARに対応している
[画像のクリックで拡大表示]

 2013年10月9~11日に東京ビッグサイトで開催されている「ITpro EXPO 2013」で、NTTコムウェアはスマートフォン(スマホ)のカメラで撮った写真が動き出すことを売り物にしたAR(拡張現実)サービス「SmartCloud イメージベースAR」を展示した(写真1)。2011年9月に始めたサービスだが、2013年に入って急に引き合いが伸び出したといい、今期(2013年4月から2014年3月)は200件の契約受注を目指している。

 このサービスはスマホにあらかじめダウンロードしたARアプリでポスターや雑誌などの写真を撮影すると、その撮影された写真の形に合わせて、スマホ内の写真が動画として、文字通り「動き出す」というものだ。

 あらかじめ登録してある画像をマーカーの代わりとして認識し、その画像だと判別できると、まるで写真の続きの場面であるような動画がスマホ内で流れ出す。利用企業は事前に、雑誌などに掲載する写真とその続きとなる動画をコンテンツとして用意し、クラウドに登録しておけばよい。

 ARアプリは、NTTコムウェアが提供する汎用的なものか、利用企業オリジナルに作成して配布するアプリのどちらでも対応できる。

 ITpro EXPO 2013の会場では、2013年10月にJR東日本が配布を始めたばかりの秋田県の観光キャンペーン用パンフレットに、イメージベースARが採用された例をデモンストレーションしていた。パンフレット内の写真の下などに「秋田AR」と表示されたマークがある場合に、ARアプリをインストールしたスマホのカメラで写真を撮影すると、写真の続きの動画を見ることができる(写真2)。

 応用範囲はいろいろある。例えばある雑誌では、タレントのインタビュー記事にイメージベースARのアプリを連動させて、インタビュー画像がスマホ内で動き出し、そのタレントが実際にインタビューを受けた時の様子を動画でも楽しめるようにしている。