写真1●セミナーの様子
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写真2●ベルシステム24の出口恭子専務執行役兼社長室長
写真2●ベルシステム24の出口恭子専務執行役兼社長室長
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写真3●遠州鉄道の宮田洋グループ経営推進本部経営企画部長
写真3●遠州鉄道の宮田洋グループ経営推進本部経営企画部長
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 日経情報ストラテジーは2013年9月27日、「データサイエンティスト講座 実践活用編」を開催した。日本GEプラスチックスでCFO(最高財務責任者)を務めたベルシステム24の出口恭子専務執行役兼社長室長などが講演。データ分析で成果を出す組織と現場の実例を紹介した(写真1)。

 「数字から見える成功へのストーリー」と題して講演した出口専務は「分析量より、そこから何を読み取り、どう経営に生かすかが重要」と強調した(写真2)。例えば、化学プラントの早期退職率などの例を引き合いに出し、データから課題を正しく認識し、どうアクションにつなげるかを解説した。

 次に遠州鉄道の宮田洋グループ経営推進本部経営企画部長は、静岡県西部を地盤に鉄道やバス、百貨店などを展開する遠鉄グループにおける共通ポイントカードを利用したデータ分析を紹介(写真3)。宮田部長が成功の要因に挙げたのが、組織づくり。遠鉄グループでは、ITとマーケティングの担当者が2人1組でチームを組み、データ分析のPDCA(計画・実行・検証・見直し)サイクルを回しているという。宮田部長は「データサイエンティストは一朝一夕に育つものではない」としたうえで、「ITとマーケティング、現場の三位一体の実行が良かった」と話した。

 アサヒ飲料の天野貴史営業統括部課長は、自動販売機1台ごとに収支を管理できる「SPA(セールス・プロフィット・アシスタント)」と呼ばれるシステムについて説明した。ここでは「可視化」「営業支援」「情報活用・集約」の3つのフェーズに分けて、取り組みを進めていることを紹介した。

 また、東京・港にあるワインバー「マックスボルドー六本木」などを手掛けるBWB Japanの岩元渉統括ソムリエ兼GMは、データ分析とは無縁に思えるワインバーにおけるデータ活用を披露。ソフトバンクグループでデータ分析を担うAgoopの柴山和久社長は、「ビッグマウスの裏には、ビッグデータがある」とし、つながりやすさの裏にあるデータ分析を解説した。