写真●JujuのGUI画面
写真●JujuのGUI画面
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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2013年10月4日、オープンソースの企業向けLinux「Canonical Ubuntu Server」について、有償のサポートサービスを開始したと発表した。同OSの開発会社である英Canonicalのサポートエンジニアと協調し、日本HPのコールセンターが窓口となってサポートを提供する。サポート対象のOSバージョンは、Ubuntu Server 12.04 LTS以降。

 サポート時間帯に応じて、「Standard」契約と「Advanced」契約の2種類を用意した。Standardは、標準時間サポート(平日日勤帯)となる。一方、Advancedは、24時間365日サポートとなる。Advancedではさらに、クラスタリングによるHA(高可用性)構成の保守サポート(2014年1月から開始)を含む。

 価格(5%税込み)は以下の通り。Standard(平日日勤帯)の1年契約は、1年間で7万1400円。Standard(平日日勤帯)の3年契約は、3年間で18万2700円。Advanced(24時間365日)の1年契約は、1年間で12万1800円。Advanced(24時間365日)の3年契約は、3年間で31万800円。

 Canonical Ubuntu Serverの主な特徴は、物理サーバー機や仮想サーバー機を必要に応じてプロビジョニングしたり増減させたりするクラウド運用機能を充実させていることである。例えば、クラウド運用ソフト「OpenStack」を最初からOSディストリビューションに含めているほか、OS自身をOpenStackから管理できるようにしている。

 さらに、英Canonicalの自社開発ソフトとして、物理サーバーのプロビジョニングソフト「Metal as a Service」(MaaS)や、物理/仮想サーバーに対するミドルウエアのインストール/設定をテンプレート化して自動化するオーケストレーションソフト「Juju」(写真)を搭載している。これらを使えば、サーバー機の性能が足りない際に台数を増やして対処するスケールアウトが容易にできるという。