米Appleが、パーソナルアシスタントのアプリケーションを手がける米国の新興企業、Cueを買収したと複数の海外メディア(TechCrunchSlashGearCNETなど)が現地時間2013年10月3日に報じた。

 買収額は、3500万~4500万ドルや5000万~6000万ドルなどと伝えている。Cueのサービスはすでに終了しており、アプリケーションの配信も取りやめている。Webサイトのトップページには、有料会員に対する返金の知らせなどが書かれている。

 Cueは米カリフォルニア州サンフランシスコの企業。設立は2010年。当初はGreplinという社名のクラウド検索サービスを手がける企業だったが、2012年に改称し、iOS向けパーソナルアシスタントアプリケーションの提供を始めた。

 同社の検索サービスは、Facebook、Twitter、LinkedInなどのソーシャルメディアや、Gmail、Google Calendar、Dropbox、Evernoteなどのクラウドサービスのユーザーアカウント内の情報を横断的に検索できるというもの。パーソナルアシスタントのアプリケーションではこうした情報を分析し、スケジュールやリマインダーをパネル形式で表示していた。

 米メディアは、Cueのこうしたサービスが、米GoogleがAndroid OSやiOS向け検索アプリケーションで提供している「Google Now」に似ていると指摘(関連記事:Android向けパーソナルアシスタント「Google Now」、さらにカードが追加)。AppleはiOS 7で刷新した「通知センター」の「Today(今日)」を強化したり、音声アシスタント「Siri」にCueの機能を組み込んだりし、Google Nowに対抗するのではないかと伝えている。