ジュニパーネットワークスは2013年10月3日、同社のSDNコントローラー、仮想ルーターを含むソフトウエア製品「Contrail」(コントレイル)と、そのオープンソース版の提供について説明会を開催した。これらのソフトウエアは米国で9月に発表済み。今回は国内向けに、ソフトウエアの特徴や開発・販売にあたってのパートナーシップについて説明したかたちである。

写真1●ジュニパーネットワークス サービスプロバイダービジネス統括本部 営業開発本部 チーフアーキテクトの長滝信彦氏
写真1●ジュニパーネットワークス サービスプロバイダービジネス統括本部 営業開発本部 チーフアーキテクトの長滝信彦氏
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 「Contrail」は、米ジュニパーネットワークスが2012年11月に買収した米コントレイルシステムズの技術をベースに開発したソフトウエア。論理ネットワークの立ち上げや、ファイアウォールなどの様々なネットワーク関連機能の導入をこれまでよりも簡単な手順で実現したり、ユーザーの必要に応じて動的に構成を変更したりできるという。「SDNを導入する際には、いかにスピード感を持って仮想ネットワークに対応できるかが重要。ジュニパーネットワークスがもともとネットワーク機器ベンダーとして持っていたものを生かして、既存のインフラを活用したマイグレーションや機能拡張の実現を目指した」(同社 サービスプロバイダービジネス統括本部 営業開発本部 チーフアーキテクトの長滝信彦氏、写真1)。主に、企業やサービスプロバイダーのデータセンターへの適用を想定する。

 今回は商用の「Juniper Networks Contrail」を正式に提供開始したほか、オープンソース版の「OpenContrail」も公開した。商用版Contrailの価格はオープン。「1年間のサブスクリプションライセンス」と「永久ライセンス」の2種類の形態で提供する。課金はサーバーCPUのソケット単位だ。現状では、商用版ContrailとOpenContrailには機能の差はないが、今後は商用版Contrailの機能を拡張するなど、多少の差が出てくる予定。また、商用版にはジュニパーネットワークスのサポートが付属する。