写真●「MDUC 2014 Kickoff Meetup in TOKYO」は、東京都内の住友不動産・泉ガーデンタワーにあるスモールオフィスに併設されたフリースペースで開催された
写真●「MDUC 2014 Kickoff Meetup in TOKYO」は、東京都内の住友不動産・泉ガーデンタワーにあるスモールオフィスに併設されたフリースペースで開催された
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 2013年10月2日、開発者向けイベント「MDUC 2014 Kickoff Meetup in TOKYO」が東京都内で開催された(写真)。ITproが主催し、ソニーとソニーモバイルコミュニケーションズが協賛するコンテスト「Multi-Device UX Competition 2014」の活動の一環として行われたもので、コンテストの紹介のほか、9月にドイツのベルリンで行われたIFAで発表されたスマートフォン「Xperia Z1」、“レンズスタイルカメラ”「DSC-QX10」、腕時計型端末「SmartWatch 2」、スマートフォン用のクレイドル「Smart Imaging Stand」、新たにGPS機能を搭載した小型ビデオカメラ「新型Action Cam」といった新製品を体験できる機会が用意された。

複数デバイス連携アプリコンテスト「Multi-Device UX Competition」

 冒頭、ソニー グローバルセールス&マーケティング本部 UXマーケティング戦略部門長の小林弘明氏が登壇し、ソニーグループとして、これまでもAndroid Application Award(A3)に協賛するなどサードパーティの活動を支援してきたと説明。今後もコンテスト優秀作品にInternational CESやMobile World Congressといったグローバル展示会における出展機会を提供するほか、同社が運営するお薦めアプリサイト「Sony Select」や「Sony Store」店頭での紹介など、ユーザーとの接点を多数用意しているとして協業を広げていきたいと呼びかけた。

 今回のコンテストの対象となるアプリの参考として、Smart Imaging Standを企画したソニーモバイルコミュニケーションズ UX商品企画部の高塚進氏が、同製品を活用した実装をいくつか紹介した。同氏は、今後のスマートフォンの方向性のヒントはロボットにあるという。ロボットを構成する頭脳(CPU)と五感(センサー)は既にスマートフォンが備えており、Smart Imaging Standは、それを補完する“手足”に相当するものだという、製品の開発背景についても解説した。
 
 サードパーティの実装例として、モルフォの栗原洸太氏と、個人開発者によるグループであるTRIROIDの神原健一氏が、IFAに出展したアプリをそれぞれ紹介した。モルフォは、Smart Imaging Standを活用した広角パノラマ撮影アプリ「Morpho Panorama」、TRIROIDは、Smart Imaging Standを活用したテレビ会議システム「CamCon」、Smart Watch 2を活用した翻訳アプリ「Sekaiphone Watch」、ジェスチャーによるカメラリモートコントローラ「PointShot」である。開発の狙いや開発時のポイント、海外展示会に出展した際の経験談なども解説した。

デバイスをアプリから活用するAPI

 コンテスト事務局からは、コンテストへの応募方法やスケジュールが紹介された。無線経由でカメラを制御するための「Camera Remote API(beta)」やスマートデバイスとSmart Imaging Standとの連携を実現する「Motion API」など、ソニー製品をアプリから活用するためのAPI群などが説明された。これらのAPI群は必須ではないものの、評価加点対象となる。

 イベント後半には、製品の体験会と交流会が行われ、参加者はソニーの新製品やコンテスト、アプリ開発などについて、ソニー関係者と意見が交わされた。中には、開発中のアプリを披露する開発者もいた。

 コンテストの締め切りは10月9日。まずはアイデアを募集し、優秀なアイデアについては、機器を貸し出し、実装した作品を基に最終的に出展者の顔ぶれが決まる。