石川県金沢市に本社を置く独立系ソフトウエア会社のシステムサポートは2013年10月2日、米国シリコンバレーに海外子会社を設立したと発表した。主に米国に進出した日系企業に対して日本や米国発のITサービスを提供するほか、米国の最新技術・市場動向を調査する。第一弾として、海外に進出した日系企業の人材マネジメントを支援するクラウドサービスの提供を予定している。

 海外子会社の名称は「STS Innovation」。米カリフォリニア州サンタクララに拠点を置く。資本金は30万米ドルで、システムサポートが100%出資。設立は2013年7月で、10月1日に営業活動を開始した。

 在米の日系企業向けクラウドサービスとして、「Project and Service Managementシステム On-Office365」を開発中だ。マイクロソフトのOffice 365やSharePointをベースに、プロジェクト管理やタイムシート管理、タレント・リソース管理といった人材マネジメントを支援する。人材を「1人日」のような日単位でなく、「A社向けに4時間、B社向けに2.5時間」などと時間単位で管理できるのが特徴という。

 現在、2014年3月の利用開始を目標に、ある在米の日系企業向けに開発を進めており、その成果を基にサービスを展開していく。「米国に進出する日系企業を見ると、IT環境が手薄であるケースが多い。ここにビジネスチャンスがあると考えている」と、システムサポートの小清水良次社長は話す。

 STS Innovationはこのほかに、「OUT-IN(米国のサービスを日本企業に提供)」「IN-OUT(日本のサービスを在米の日系企業に提供)」「OUT-OUT(米国のサービスを在米の日系企業に提供)」という3形態のビジネス展開を進めていく計画だ。