米Googleが検索事業において欧州競争法に違反しているとして追及を受けている問題で、同社と欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)が和解に向かっていると、複数の米英メディアが現地時間現地時間2013年10月1日に報じた。

 米Wall Street Journalによると、EC競争政策担当のJoaquin Almunia氏は同日、「Googleがより十分に懸念を払拭する譲歩案を提示した」と発言した。同氏は「これ以上訴訟を引き延ばしたり、数十億ドルの罰金をGoogleに科したりするより、和解が欧州消費者にとって最良の選択肢になる」とも述べた。

 米New York Timesは、Almunia氏が9月27日にニューヨークでGoogleのEric Schmidt会長と会い、その後Googleの弁護士や幹部、EC担当者の間で9月30日まで交渉が行われたとする関係者からの情報を伝えている。

 是正案の改善内容についてAlmunia氏は「詳しいことは公表できない」としているが、競合する検索サービスへのリンクはより目立つようになるという。また、検索結果ページのより広いスペースが競合サービスのために割り当てられ、競合サービスはリンクの隣にロゴを掲載できるとのことだ。

 GoogleのKent Walker法務顧問の声明によれば、ECは検索結果の表示の仕方について、「さらなる大きな変更を強く要求してきた」という。同氏は「オンラインにおける競争が激化する中、当社は和解に達するためにECの要件に同意するという難しい決断を下した」と述べている。

 ECは今後数週間かけて、Googleと協力して改善を反映した詳細な是正案をまとめる。和解の最終判断は2014年春に下される見通し(英Financial Times英Guardianなどの報道)。