図●中国のスマートフォン販売台数。左軸の棒グラフが販売台数で右軸の折れ線グラフがスマートフォンの比率を示す。
図●中国のスマートフォン販売台数。左軸の棒グラフが販売台数で右軸の折れ線グラフがスマートフォンの比率を示す。
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図●中国のスマートフォンの8月におけるメーカー別の販売台数シェア
図●中国のスマートフォンの8月におけるメーカー別の販売台数シェア
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 香港の市場調査会社、Counterpoint Technology Market Researchが現地時間2013年10月1日に公表した中国のスマートフォン市場調査によると、2013年8月における同国のスマートフォン販売台数は過去最高の3000万台となった。全携帯電話に占めるスマートフォンの比率は91%に達し、こちらも最高。同じ月の米国のスマートフォン比率である87%を上回った。昨年米国を抜いて世界最大となった中国スマートフォン市場は、今やその規模が米国の3倍になったと、Counterpoint Technologyは述べている。

 同社によると、スマートフォン市場の成長を支えているのは、Lenovo Group(聯想集団)、Huawei Technologies(華為技術)、Yulong Computer Telecommunication Scientific(宇竜計算机通信科技)のCoolpad(酷派)、Xiaomi(小米科技)、ZTE(中興通訊)といった国内ブランド。

 8月におけるメーカー別の販売台数シェアは、韓国Samsung Electronicsが15%で首位を維持したものの、同社のシェアは低下した。この後、LenovoとCoolpadがともに11%で、ZTEが7%、Huaweiが6%、フィンランドNokiaが3%、米Appleが1%だった。

 Counterpoint Technologyによると、高価格帯の端末はSamsungがGalaxy S4を立ち上げた5、6月に若干伸びたものの8月は伸びが著しく減速した。またiPhoneは販売が落ち込んだ。新モデルが市場投入されるという噂や、携帯電話会社による補助金制度の対象が低・中価格帯の端末に移ったことが理由だという。

 8月の中国スマートフォン市場をけん引したのは200ドル以下の端末。国内メーカーのこの価格帯の製品に占めるシェアの合計は75%以上となった。小売り価格がフィーチャーフォンの水準にまで下がり、スマートフォンは急速に伸びている。一方でフィーチャーフォンはメーカーの製品ラインアップや携帯電話会社の棚から消えつつあるとCounterpoint Technologyは指摘している。

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