米Dellは現地時間2013年10月1日、創業者による同社買収に必要な当局からの承認がすべてそろったと発表した。2014会計年度第3四半期(2013年8~10月)末までに手続きを完了する見通し。

 Michael Dell会長兼最高経営責任者(CEO)と米Silver Lake Partnersは約249億ドルでDellを買収し、Dellは上場を廃止する。同社株主は、9月12日に行われた投票で同非公開化計画を承認している(関連記事:Dell株主が非公開化計画を承認、10月末までに手続き完了へ)。Dell株主は、1株当たり13.75ドルのほか、1株当たり0.13ドルの特別配当を受け取る。また、第3四半期の普通配当として0.08ドルが保証される。

 Michael Dell氏とSilver Lakeによる非公開化計画が最初に発表されたのは2013年2月。当初の買収額は1株あたり13.65ドルだった。7月に買収価格を1株当たり13.75ドルに引き上げる修正案を発表し、Dell特別委員会は投票資格基準日と投票開催日を変更することで修正案に合意し、臨時株主総会の開催を9月12日に設定した(関連記事:Dell特別委、1株13.75ドルの修正案で創業者と合意、株主投票を延期)。

 非公開化に反対していた著名投資家のCarl Icahn氏は、5月に米Southeastern Asset Managementとともに代替案を提出したほか、8月にDellおよび同社取締役を米デラウエア州の衡平法裁判所に提訴するなど、断固として計画阻止を狙っていた。しかし判事がIcahn氏の主張を退けたことなどから「勝利を得るのはほぼ不可能」と判断し、臨時株主総会直前に計画阻止を断念した(関連記事:Dellの非公開化計画、Icahn氏が阻止を断念)。

 米メディアの報道(Engadget)によると、手続き完了後、Michael Dell氏は非公開化したDellの約75%を保有することになる。

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