2013年10月1日、TISはタイのバンコクとインドネシアのジャカルタに、駐在員事務所を新設した。現地に進出する日系企業向けに、ERP(統合基幹業務システム)やクラウドサービスの販売を強化するのが狙い。11月にも、それぞれ数人の社員を常駐させる。将来的には10~20人規模に拡充し、現地法人の設置につなげたい考えだ。

 TISは2009年にベトナムに駐在員事務所を、2012年にはシンガポールに現地法人を設立している。「従来はシンガポールの営業部隊が、出張ベースでASEAN各国の商談を担当してきた」と、TISI(シンガポール)の山本学マネージング・ディレクターは話す。日系企業が集まるタイとインドネシアに拠点を作ることで、より顧客に密着した営業活動を目指す。

 中堅企業向けERPである「SAP Business All-in-One」やIaaS(インフラストラクチュア・アズ・ア・サービス)型クラウドサービスを主に売り込む。インドネシアでは既に、「Cloud Berkembang」というIaaSを展開しており、タイにおいても同様のサービス提供の可能性を探る予定だ。日本で提供しているITサービスを、タイやインドネシアに持ち込めるかの市場調査の役割も担うという。