英Kantar Worldpanelが現地時間2013年9月30日に公表した世界のスマートフォン市場に関する調査結果によると、欧州5カ国を合わせた市場で米Microsoftの「Windows Phone」のシェアが9.2%となり、過去最高を記録した。

 2013年6~8月の期間におけるWindows Phoneのシェアは、英国で12.0%、フランスで10.8%、イタリアで9.5%、ドイツで8.8%、スペインで2.2%だった。このうちドイツでは、米Appleの「iOS」との差が1ポイント以下に縮まった。

 Kantar WorldpanelのDominic Sunneboディレクターによると、Windows Phoneのシェア上昇の要因は、「Lumia 520」や「同620」といったフィンランドNokiaの低・中価格帯の機種が売れていることにある。これらは、価格と機能のバランスを求める16~24歳と35~49歳の顧客層に受けているという。

 欧州5カ国での他のOSのシェアを見ると、Androidが70.1%で首位を維持し、これにiOSの16.1%、Windows Phoneの9.2%、BlackBerryの2.4%が続いた。Sunnebo氏によると、Androidの先進国市場におけるシェアは、すでに急成長が難しい水準にまで達している。また、Android端末の市場をけん引しているのは韓国Samsung Electronicsだが、同社のシェアは前年同期比で低下している。一方でSony Mobile Communications、Nokia、韓国LG Electronicsの勢力が拡大し始めているという。

 米国市場のシェアを見ると、Androidが55.1%、iOSが39.3%で、この後Windows Phoneの3.0%、BlackBerryの1.8%と続いた。このうち前年同期からシェアが伸びたのは、iOS(5.4ポイント増)とWindows Phone(0.4ポイント増)。AppleがiPhone 5sと5cの販売を開始したことから、iOSのシェアは今後数カ月間でさらに伸びるとKantar Worldpanelは見ている。

 日本市場のシェアはAndroidが48.6%、iOSが47.4%。国内最大手のNTTドコモがiPhoneの新モデルの取り扱いを開始しており、今後はiOSがAndroidを上回る可能性が高いという。

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