スポーツ用品大手、米Nikeの研究開発部門でデザインディレクターを務めていたBen Shaffer氏が米Appleに移籍したと複数の米メディア(Fast Company9to5macTUAWなど)が現地時間2013年9月29日までに伝えた。

 報道によるとShaffer氏は「Innovation Kitchen」と呼ばれるNikeの研究開発部門に籍を置いていた。Shaffer氏の指揮の下開発された製品で、Nikeは米ビジネス誌Fast Companyの「最も革新的な企業」に選ばれている。またNikeの同研究開発部門はリストバンド型スポーツ計測機器「FuelBand」の開発を手がけたことでも知られている。Shaffer氏がFuelBandの開発にたずさわったかどうかは様々な情報があり定かではないが、同氏の移籍はAppleの社内で何らかのスポーツ関連、あるいはウエアラブルコンピューターの開発が行われていることを示唆していると米メディアは伝えている。

 これに先立つ今年8月、FuelBandの開発に参加したJay Blahnik氏というスポーツインストラクター/コンサルタントをAppleが雇い入れたと報じられた。またAppleのTim Cook最高経営責任者(CEO)はFuelBandを使用しており、今年5月に開催されたAllThingsDのカンファレンスで、FuelBandを成功しているウエアラブル端末の一例として取り上げ、絶賛している(関連記事:Nikeのリストバンド型計測機器「FuelBand」開発担当者がAppleに移籍)。

 このほか、Appleは、日本やロシア、メキシコ、コロンビア、トルコなど世界各国で「iWatch」の商標登録を出願したとも報じられており、同社のウエアラブルコンピューターに対する関心が高まっている。なおAppleのCook CEOはNikeの取締役を務めている(関連記事:Appleの「iWatch」商標登録申請、メキシコ、台湾、コロンビアなども---米メディア報道)。