写真●JBCC(タイ)の佐藤真夫マネージングディレクター
写真●JBCC(タイ)の佐藤真夫マネージングディレクター
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 タイの首都バンコクで2013年9月27日に開催されている「アジアICTカンファレンス」で、JBグループのJBCC(タイ)の佐藤真夫マネージングディレクターは「IBMは国境をまたいだグローバルビジネスに弱い。当社はこれを補完する」と述べた(写真)。

 JBCC(タイ)は2010年にタイに拠点を設立し、IBM関連製品の販売とソリューションなどを提供している。タイのIT企業でありIBMのパートナー企業でもある「メトロシステムズ」と業務提携し、現地での知見や人的リソースの面で支援を受けつつ、日系企業向けにシステム構築などを請け負っている。

 佐藤マネージングディレクターによると、IBMは国ごとに独立採算性を採っている。もし日本IBMの顧客がタイに進出しても、同様のサポートをタイでも受けることは難しいという。「当社は日本やタイにおいてサービスを提供することで、IBMの弱い部分を補完したい」(佐藤マネージングディレクター)。

 同社は2014年にタイにおいて、AS/400のユーザー向けにクラウド事業を開始するという。自社データセンター(DC)に、AS/400の後継に当たる「IBM i」搭載マシンを設置し、アプリケーションをそのまま移行できる環境を用意する。「タイの国内において、AS/400上で稼働するアプリケーションは数多く残っている」(佐藤マネージングディレクター)という。

 アジアICTカンファレンスは日系現地法人の経営者やIT関係者と日系IT企業の幹部が一堂に会し、現地におけるICT活用の勘所について議論するもの。タイの情報通信技術省とソフトウェア産業振興機構(SIPA)が主催する同国最大規模のITイベント「ASOCIO Summit 2013 & Software Expo Asia 2013」におけるセミナー企画として開かれている(関連記事)。