中国最大の携帯電話会社China Mobile(中国移動)がまもなく米Appleのスマートフォン「iPhone」の取り扱いを始めると複数の海外メディア(ForbesCNETなど)が現地時間2013年9月26日に中国のブログサイトの情報を引用して伝えた。

 中国のMyDrivers.comには、China Mobileのものと見られるポスターの画像が掲載されている。そこには「中国移動版iPhone 5s/5c」とあり、「国内最強iPhoneまもなく発売」とも書かれている。またブログ記事は匿名の情報筋の話として、China Mobileは10月末までにiPhone 5sと5cのテストを終え、11月に発売すると伝えている。

 Forbesによると、China Mobileの2013年8月時点の加入件数は7億5000万件。これに対しすでにiPhoneを取り扱っている同国第2位のChina Unicom(中国聯通)と3位のChina Telecom(中国電信)の加入件数はそれぞれ2億6900万件と1億7900万件。またChina Mobileの加入件数のうち3G通信契約件数は1億5900万件。China Mobileの過去10カ月における加入件数の伸び率は10%にとどまるが、3G契約件数は同期間に70%増、過去4カ月間に100%増となっている。

 iPhoneの新モデルについては9月に米Wall Street Journalが、Apple製品の組み立て業務を手がける中国・富士康科技(Foxconn Technology)がChina MobileにiPhone 5cの納入を始めると伝えていた(関連記事:Apple、中国最大の携帯キャリアに新型iPhoneの廉価モデル納入へ---米紙報道)。また複数の海外メディアは、中国当局がiPhoneにChina Mobileの通信ネットワーク免許を付与したと伝えている(関連記事:中国当局、「iPhone」にChina Mobileの通信ネットワーク免許を付与

 市場調査会社の米IDCによると、2013年4~6月期の中国スマートフォン市場におけるAppleのシェアは5%で、同社の順位は6位。China MobileがiPhoneの取り扱いを始めればAppleは膨大な数の新規顧客を獲得できるとIDCは予測している。