写真●Whitewater xx30シリーズの外観
写真●Whitewater xx30シリーズの外観
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 リバーベッドテクノロジーは2013年9月26日、クラウドストレージにデータを格納するバックアップNASストレージ「Whitewater」の後継モデル(写真)を発表した。キャッシュとして使うローカルディスクの容量を増やしたほか、上位機種で10Gビット/秒イーサネットを使えるようにした。推定価格(定価)は、エントリー機種「Whitewater 730」で1200万円程度から。開発会社は、米Riverbed Technologies。

 Whitewaterは、データバックアップ用のストレージ製品。バックアップソフトからはNAS(CIFS/NFS)に見える。一方、バックアップデータは、重複排除後にクラウドストレージ(Amazon S3などのWeb APIを介してファイルオブジェクトを格納するストレージ)に格納する。Whitewaterが内蔵するハードディスクは、クラウドストレージのキャッシュとして使う。

 今回、既存モデル「xx10シリーズ」(510/710/2010/3010)の後継となる「xx30シリーズ」(730/2030/3030)を用意した。新機種ではまず、キャッシュとなるローカルディスクの容量を増やした。730は710の2倍となる8Tバイト、2030は2010の2~6倍となる16T~48Tバイト、3030は3010の1~3倍となる32T~96Tバイトのキャッシュを搭載する。

 新機種ではまた、上位モデル2機種(2030/3030)において、10Gビット/秒のイーサネットを搭載できるようにした。1Gビット/秒のみの構成(1Gビット/秒×6個)と、10Gビット/秒を使う構成(1Gビット/秒×2個および10Gビット/秒×2個)のいずれかを選択できる。これらにより、1時間当たりの最大データ取り込み速度も、3010の1.5Tバイトから3030では2.5Tバイトへと向上している。

OSも刷新、キャッシュのレプリカや特定データの強制キャッシュが可能に

 ハードウエアの刷新とともに、OSも最新版の「WWOS 3.0」にアップデートした。これにより、障害対策として、2台のWhitewaterを用意してキャッシュデータをレプリケーションできるようになった。プライマリーサイトのWhitewaterが抱えているリアルタイムなキャッシュデータをセカンダリーサイトのWhitewaterにリアルタイムにコピーする仕組み。

 OSの新機能としてはまた、頻繁にはアクセスしないが重要なデータについて、あらかじめ指定しておくことで、ローカルキャッシュ上に保持し続けられるようにした。本来であれば、アクセス頻度が少ないデータはキャッシュから消えてしまうが、この機能を使えば、アクセス頻度にかかわらずキャッシュ領域を確保し続けられる。