勘定系システムの開発失敗を巡り、スルガ銀行が日本IBMに約116億円の支払いを求めていた裁判で、東京高等裁判所は2013年9月26日、日本IBMに41億7210万3169円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 第一審では、東京地方裁判所が2012年3月29日、日本IBMに約74億円の支払いを命じ、翌日に日本IBMが控訴していた(関連記事:スルガ銀-IBM裁判、日本IBMが控訴)。東京高裁も日本IBMの賠償責任は認めたものの、地裁判決と比べ大幅な減額となった。

 スルガ銀行は2000年代初頭に勘定系システムの刷新を計画し、海外製の勘定系パッケージソフト「Corebank」をカスタマイズする日本IBMの提案を採用した。ところが、刷新プロジェクトは要件定義から難航。結果的にスルガ銀行は日本IBMに新システムの開発中止を通知し、2008年3月に「日本IBMの債務不履行によりシステムの開発を中止せざるを得なくなった」として、損害賠償を求めて日本IBMを提訴していた(関連記事:スルガ銀が事実上の全面勝訴、IBMの責任認めた判決の深層、関連記事:スルガ銀-IBM裁判から垣間見えた“SI時代の終焉”)。

 判決の詳細は追って報じる。