韓国Samsung Electronicsが曲面ディスプレイ搭載のスマートフォンを2013年10月に発表すると、複数の海外メディア(米Wall Street Journal英Reuters)が現地時間9月25日までに報じた。25日にソウルで開催した「GALAXY Note 3」の発表イベントでSamsungの戦略的マーケティングを担当するD.J. Lee氏が計画を明らかにしたという。

 同氏は製品の詳細については述べなかったが、10月に韓国で新製品を立ち上げるという。Samsungは2013年1月のCES(Consumer Electronics Show)で曲面ディスプレイを採用したスマートフォンのプロトタイプを披露し、6月には曲面有機EL(OLED)テレビを発売した。新たなスマートフォンがこれらと同じ技術を採用しているのか現時点では分からないが、Samsungが韓国特許庁に提出した書類にある、若干内側に湾曲したスクリーンのモバイル端末がヒントになるとWall Street Journalは報じている。

 また同紙は、今回の製品は自由に曲げたり丸めたりできるフレキシブルディスプレイの量産化に向けた1つのステップとも伝えている。フレキシブルディスプレイはスマートフォン業界を一変させると言われているが、現時点では、部品コストなどの量産の問題や、耐湿性、耐熱性といった技術面の問題があり、商品化が困難。Samsungはまず曲面ディスプレイを商品化し、消費者の反応を見るのでないかと同紙は伝えている。

 一方で韓国LG Electronicsもフレキシブルディスプレイ搭載端末を開発していると言われている。ただ、LGもまずは曲面ディスプレイから商品化するもよう。LGは10~12月期にフィルムディスプレイの端末を発売する計画を明らかにしているが、Wall Street Journalは事情に詳しい関係者の話として、これは曲面ディスプレイの製品だと伝えている。