カナダのBlackBerryは現地時間2013年9月23日、同国の投資会社Fairfax Financial Holdings率いる企業連合に、同社の全株式を売却することで基本合意したと発表した。

 FairfaxはBlackBerryの株式を約10%保有しているが、今後、企業連合が全株式を1株当たり9ドルの現金で買い取り、株式を非公開化する。買収総額は約47億米ドルとなる見込みだが、6週間の資産査定(デューデリジェンス)を経て11月4日までに最終的な金額をとりまとめ、正式契約を結ぶ意向。

 ただし、今回の基本合意には、ゴーショップ条項が設けられている。BlackBerryには、期間内に他の買い手からのより有利な買収提案を検討する猶予が与えられている。

 これに先立つ20日にBlackBerryは、法人とプロシューマ市場向けのハードウエア、ソフトウエア、サービス事業に注力するという方針を発表。同社の全従業員の約40%に当たる4500人を削減する計画を明らかしていた(関連記事)。

 BlackBerryは今年8月に、身売りの可能性も含めた「戦略的選択肢」を模索すると発表した。同社は会社の売却、他社との合弁事業、戦略的提携の可能性などを検討するための特別委員会を設けており、米Goldman Sachs出身のTimothy Dattels取締役やThorsten Heins最高経営責任者(CEO)などがこれに加わっている。

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[発表資料2]