写真●新型スマートフォン「iPhone 5s」
写真●新型スマートフォン「iPhone 5s」
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 米Appleは現地時間2013年9月23日、新型スマートフォン「iPhone 5s」(写真)と「iPhone 5c」を合わせた発売後3日間の販売台数が900万台を突破し、過去最高を記録したと発表した。

 指紋認証機能を搭載したiPhone 5sは、初回供給分がすでに売り切れた。Tim Cook最高経営責任者(CEO)は発表資料で、「新型iPhoneへの需要は高いが、各店舗は定期的に入荷を続ける。すべての人に新型iPhoneを届けられるよう努力する」とコメントしている。

 iPhone 5sと5cは9月20日に米国、日本、中国、英国、ドイツ、フランスなど11カ国/地域で発売された。現地時間9月23日時点で、米国のAppleオンラインストアでは、iPhone 5sの出荷時期が「10月」、5cは「24時間以内」となっている。

 2012年に市場投入した前モデルの「iPhone 5」は、当初9カ国/地域で販売され、発売後3日間の販売台数は約500万台だった。今回は初回同時発売国/地域の数が増えたこと、初めて中国が加わったこと、日本最大手のNTTドコモがiPhoneの取り扱いを始めたことが大きな違いと指摘されている。

 またAppleは、9月18日に一般公開した最新OS「iOS 7」の利用端末台数がすでに2億台を超え、同社の歴史で最速のアップデートになったと発表した。1年前の同じ時期に同社が発表していた「iOS 6」の利用端末台数は、1億台超だった。このほか同社はiOS 7の公開と同時に米国で始めたインターネットラジオサービス「iTunes Radio」の利用者数が、1100万人になったことも明らかにした。

 なお米Piper JaffrayのアナリストGene Munster氏などは、iPhone 5sと5cの発売後3日間の合計販売台数が500~600万台になると予測していた(関連記事)。米Wall Street Journalによると、同氏らはAppleが発表した数字と予測が異なった要因として、iPhone 5cのApple以外の小売店への出荷分が、Appleの販売数に含まれていることを挙げ、小売店にはまだ販売されていない5cが多くあるはずと指摘している。

 一方でWall Street Journalは今回、iPhone 5の時よりも長い行列ができたことや、下取りプログラムで5cを安く買えることなどが、アナリストらを楽観視させているとも伝えている。

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