図1●高速表示技術「RVEC」のイメージ図(FNETSの発表資料より引用)
図1●高速表示技術「RVEC」のイメージ図(FNETSの発表資料より引用)
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図2●「モバらくだ for スマートデバイスV2」ユーザーインターフェース(FNETSの発表資料より引用)
図2●「モバらくだ for スマートデバイスV2」ユーザーインターフェース(FNETSの発表資料より引用)
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 富士通ネットワークソリューションズ(FNETS)は2013年9月20日、モバイル端末から社内Webシステムやクラウドサービスを利用できるソリューションの新版「モバらくだ for スマートデバイスV2」の販売を始めたと発表した。同ソリューションは、モバイル端末に社内システムのデータが残らないことから、BYOD(私物デバイス活用)などで活用ができるという。

 前バージョンから改善した点は主に二つある。

 一つは、画面転送の高速化である。これまで通信帯域の狭いモバイル環境では、アプリケーションを操作する際に画面データの転送量が許容値を超えることがあり、表示が安定しなかった。今回FNETSは、富士通研究所が開発した画面データ転送量のピーク値を抑える技術「RVEC(レベック)」を採用。転送量が通信帯域を超えないよう画質やフレームレートを調整することで、遅延なく滑らかな画面表示が可能になったという(図1)。

 もう一つは、モバイル端末上でノートPCのタッチパッド操作を可能にした点である。もともと社内のWebシステムは、マウスやタッチパッドの操作が前提のPC向けに作られているため、タッチパネル操作が前提のモバイル端末で操作するのは難しかった。今回FNETSは、タッチパッドを模した独自のユーザーインターフェースを採用することで、細かいタッチミスを防げるようにしたという(図2)。

 販売価格は、最小構成の100ユーザーで利用する場合、ソフトウエア、ライセンス、ソフト保守費用のみの価格で、初年度は709万円から。次年度以降は年間159万円からとなる。FNETSは2015年度末までに40億円の売り上げを目指す。