写真1●自社の優位性をアピールするNTTドコモの加藤薫社長
写真1●自社の優位性をアピールするNTTドコモの加藤薫社長
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写真2●LTE対応の基地局数と設置場所(サイト)の展開計画
写真2●LTE対応の基地局数と設置場所(サイト)の展開計画
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写真3●1.7GHz帯の20MHz幅×2を用いてLTEの高速化を推進
写真3●1.7GHz帯の20MHz幅×2を用いてLTEの高速化を推進
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 NTTドコモは2013年9月20日、iPhone発売イベントの後、説明会を開き、自社の強みをアピールした(関連記事:ドコモがiPhoneの発売イベント、「本当にお待たせしました」)。

 販売のキャッチフレーズは「最高のiPhoneを、ドコモから」。加藤薫社長は「既存の顧客も重視して様々なキャンペーンを用意した。端末価格や通信料金は他社と何らそん色ない。iPhoneの販売参入では最後発だが、端末、ネットワーク、サービスの総合力で選んでもらえる」と自信を示した(写真1)。

 加藤社長が強調したのは、ネットワークの厚み。「音声もデータも都市部でも郊外でもいつでも快適に使える安心を提供できる」。LTE対応の基地局数と設置場所(サイト)は現在、3万7000局、3万3000サイト。これを、2014年3月末までに5万局、4万サイトに拡大する計画だ(写真2)。このうち、75Mビット/秒以上は4万局、3万4000サイトで対応する予定である。

 競合他社もネットワークの強みをアピールしているが、「決して他社にひけをとらず、優位なネットワークを作り上げている」とする。同社は800MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2GHz帯(iPhone 5c/5sは1.5GHz帯に非対応)でLTEを展開し、2GHz帯ではセルを最大6分割して収容効率を高める「6セクター基地局」を取り入れている。「1つの基地局と言っても6つの顔を持ち、6倍の能力を持つ。他社は3セクターが標準。当社は4セクター以上が全体の約25%を占め、(6セクター化では)一番と考えている」(同)。1局だけだが、7セクター基地局があることも明らかにした。

 1.7GHz帯に関しては、iPhoneの提供開始時から東京・名古屋・大阪を中心に20MHz幅×2への対応を開始。2014年3月末までに約500局に拡大するとした(写真3)。Category 4に対応したAndroid端末であれば最大150Mビット/秒、iPhone 5c/5sでは最大100Mビット/秒で通信できるようになる。「ネットワークは生き物。時々刻々、日々の状況を見て『パケ詰まり』が起こらないようにしている。今後も強化していきたい」(同)とした。

 期初に発表した事業計画にiPhoneは織り込んでいない。販売状況の推移などを注意深く見守りながら影響を精査していく。当面は品薄も予想されるが、「モデルの初期で全世界で動いている。できるだけ早くお届けできるようにしたい」(加藤社長)とした。

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