フィンランドNokiaが米Microsoftに携帯電話事業を売却するのに伴い、NokiaのStephen Elop元社長兼最高経営責任者(CEO)が約1880万ユーロの報酬を受け取る予定であることが、現地時間2013年9月18日に公開されたNokia株主宛ての書類(PDF文書)から分かった。

 NokiaとMicrosoftは、Microsoftが54億4000万ユーロでNokiaのデバイスおよびサービス部門を買収する契約を締結したことを9月3日に発表した(関連記事:マイクロソフト、54.4億ユーロでノキアの携帯電話事業を買収)。翌日、Elop氏は社長兼CEOを退き、取締役も辞任。同氏は売却手続き完了までNokiaにとどまり、デバイスおよびサービス部門担当執行バイスプレジデントを務める。手続き完了後は古巣のMicrosoftに戻る。

 Elop氏はかつてMicrosoftでOffice製品を手がけるビジネス部門担当プレジデントを務めていたが、2010年9月にNokiaのCEOに就任した(関連記事:Nokia、新CEOにMicrosoft Office部門トップのElop氏を任命)。

 株主宛ての書類では、「正式な数値は手続き完了の段階にならなければ決定しない」とした上で、Elop氏は給与、賞与、特別手当として約420万ユーロと、約1460万ユーロ相当の株式を受け取る見込みだと記載されている。このうち30%をNokiaが、70%をMicrosoftが負担する。

 NokiaはMicrosoftへの携帯電話事業売却について株主投票を行う臨時株主総会を11月19日に開催する予定。

 なおMicrosoftは現CEOのSteve Ballmer氏が1年以内に退任する予定であることを8月に発表しており、Elop氏はその後継候補だとの憶測が広まっている(米Wall Street Journal)。

[発表資料(Nokia株主宛ての書類)]