2013年9月19日に千葉・幕張メッセでスタートした東京ゲームショウ2013のイベントステージで、ソニー・コンピュータエンタテインメント代表取締役社長兼グループCEOのアンドリュー・ハウス氏らが「プレイステーション 4が想像する世界」と題する基調講演を行った。
プレイステーション 4(以下、PS4)は多機能エンタテインメント機器に進化する」と語るハウスCEOによれば、PS4は3つのコンセプトを持っている。1つは、従来のプレイステーションが追求してきた「常に最新のゲーム環境を体験できる」ということ。高性能なCPUおよびGPU、さらに前モデルの2倍となる8GBのメモリーを搭載することで、より快適なプレイを可能にすると言う。また、もう1つはエンタテインメント性。ハウスCEOは「ゲーム専用機という言葉はすでに古臭く感じられる」と言い、PS4では動画や音楽も再生できることに触れた。
そして、ハウスCEOが最も強調したのが「つながり」だ。今後、ゲームを含めたエンタテインメントは、家族や友だちと一緒に楽しむものになっていく。その意味で、PS4本体には顔認識のためのカメラや音声認識機能を搭載し、現在開発中のコントローラー「DUAL SHOCK 4」にも「シェア」ボタンが搭載される。これによりパーソナライズされた情報がユーザーに提供されるようになるとハウスCEOは言う。
「つながり」という点では、年末に発売が予定されている「PS Vita TV」と連携する「リモートTV」も面白い機能だ。それだけでなく、PS4は今後、スマートフォンやタブレット端末とも連携するようになるとハウスCEOは語った。
デモ映像を世界発公開! PS 4の新機能とは!?
基調講演の後半は、SVP兼第一事業部事業部長の伊藤雅康氏とSCEワールドワイド・スタジオ・プレジデントの吉田修平氏によるPS4開発の最新情報。ハウスCEOの講演がユーザー視点に立ったものだったのに対し、後半はPS4がデベロッパーフレンドリーな製品であることがテーマとなっていた。
伊藤事業部長によれば、プレイステーション向けのアプリは将来、グーグルのPlayストアやアップルのAppストアでも配信されるとのこと。大手ばかりでなく中小規模の開発会社でもゲームアプリを開発して急成長できることは、それらのアプリストアが証明している。伊藤氏は、PS4はフレキシブルな設計で対応アプリを開発しやすくなっていると言う。また、「インディーデベロッパー」と呼ばれる小規模な開発会社に対して、SCEがビジネス面でのサポートも提供すると語った。
会場を驚かせたのが、吉田氏によるデモンストレーションだ。吉田氏は、PS Vita TVではどんな遊び方ができるのか、PS4と連携する「リモートプレイ」はどこが便利なのかなどを、実際にその場でプレーしながら紹介した。PS4のプレー映像が公開されたのは今回が初めてなので、そのインパクトは大きかったようだ。