写真1●DesignSpark Mechanicalの画面(http://www.designspark.com/より引用)
写真1●DesignSpark Mechanicalの画面(http://www.designspark.com/より引用)
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 大手電子部品販売会社のアールエスコンポーネンツ(RSコンポーネンツ)は2013年9月18日、3D CADツール「DesignSpark Mechanical」の無償提供を同社サイトで開始した。英国本社サイトでは昨日から提供しており、「1日で約1万件のダウンロードがあった」(英RS Components、Global Head fo Technical Marketing、Mark Cundle氏)という。稼働OSはWindows XP/Vista/7/8。

 CADの知識がない初心者でも比較的手軽に3次元設計ができ、3Dプリンターの標準フォーマット「STL」など様々なデータ形式で出力できるのが特徴(写真1)。プロトタイプの設計に特化しており、「AutoCAD」や「SolidWorks」など既存の3D CADソフトと補完する関係にあるという。3Dプリンターなどでプロトタイプを完成させた後、出力データをAutoCADなどに取り込んで細かい修正を施し、製造ライン向けのデータを出力したりできる。

 個人が電子工作のツールとして活用するのにも便利そうだ。最近では、3Dデータを送ると、3Dプリンターで成型してくれるオンラインサービスも増えている。無償のツールを使って3Dデータを作るだけで、自分だけのスマートフォンケースを作るようなこともできる。メニューバーなどは日本語化されていて、日本語のチュートリアルもサイトに用意されている。

 DesignSpark Mechanicalは、3Dデータに組み込んだ電子部品の一覧表(BOM)を自動生成する機能があり、RSコンポーネンツ固有の部品番号も出力される。そこからRSコンポーネンツの価格を見積もったり、在庫を調べたり、発注することが可能だ。RSコンポーネンツのサイトでは個々の部品の3Dデータを提供しており、そのままDesignSpark Mechanicalに取り込める。