イランで「Facebook」と「Twitter」の利用解禁との報道が駆け巡った翌日、再び両サービスが使えなくなったと、複数の米英メディアが現地時間2013年9月17日に報じた。

 イランでは2009年に大統領選挙に抗議するデモが拡大して以降、両サービスへのアクセスが禁じられていた。しかし9月16日に、検閲を回避するVPNなどに頼らずにアクセス可能な状態になり、FacebookとTwitterに歓喜のコメントが多く投稿された。

 これまでHassan Rouhaniイラン大統領がインターネット検閲を緩和する方針を示唆していたため、一部インターネットユーザーの間では、政府が緩和策の一環としてアクセスを解禁したとの憶測が広がった。Rouhani大統領自身もTwitterアカウントを所有し、Mohammad Javad Zarifイラン外相もTwitterとFacebookにアカウント登録している。

 ところが、再開通が意図的なものか、技術的な問題によるものか、政府から公式発表がないまま、翌日には再びアクセスが遮断されたという。

 米New York Timesは、「9月16日のアクセス開通は、政府内部の一部グループがインターネットユーザーの反応を見るために行ったテストだ」とする政界関係者の意見を伝えている。

 また米Wall Street Journalによると、イランの通信社Fars News Agencyは「技術的不具合によるものであり、規制は引き続き適用されている」と報じた。

 なお、テヘラン在住のユーザーがVPN無しでアクセスできたときでも、他の地域では多くのユーザーがプロキシサイトやVPN経由でなければ依然アクセスできない状態だったという(英Guardian)。