日本IBMは2013年9月5日、メインフレーム「IBM System z」向けのセキュリティーソフト製品群の新バージョン「IBM Security zSecure Suite V2.1」を発表した。9月6日から出荷する。新版では、アクセス権限の管理機能やシステム監査機能を強化した。価格は、zEnterpriseの最小構成時で218万430円(税込)。

 メンフレーム向けのセキュリティソフト製品群である。リソースとアクセス権限の管理機能を基盤にしながら、ユーザー認証、リソースへの実際のアクセス制御、システム監査、などの機能を提供する。また、細かなセキュリティーポリシーの設定と適用、リアルタイム監視、潜在的な脅威の検出、レポート作成の自動化、などの機能を包括的に提供する。

 新版では、アクセス権限を管理するデータベースを強化した。例えば、長期間使われていないユーザーIDにひも付けられている権限情報を一括で削除できるようにした。また、権限情報データベースの複製(レプリカ)を作成できるようにした。レプリカは、オフラインでのシミュレーションなどに利用できる。

 新版ではまた、システム監査機能を強化した。例えば、各種の情報を多角的に分析してシステム監査レポートを自動作成したり、分析結果をもとに機密情報の漏えいを自動的に検出したりできるようになった。また、DISA-STIG(アメリカ国防情報システム局のセキュリティー技術導入ガイド)やPCI DSS(クレジットカード業界のセキュリティー基準)に合致したレポートの作成を簡素化できるようにしたという。