写真●Adaptec 8シリーズファミリの外観
写真●Adaptec 8シリーズファミリの外観
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 ピーエムシー・シエラ・ジャパンは2013年9月5日、ハードウエアRAIDアダプターカードの新製品「Adaptec 8シリーズファミリ」(写真)を発表した。2013年第4四半期に出荷する。前版(7シリーズ)と比べて処理性能を高めたほか、ユーティリティーソフトを強化してILM(階層型ストレージ管理)を可能にした。開発会社は、米Adaptecを買収した米PMC-Sierra。

 Adaptec 8シリーズファミリは、RAIDカードの最新シリーズである。従来の7シリーズ(関連記事)と比べ、性能を高めた。具体的には、SASの規格を6Gビット/秒から12Gビット/秒へと2倍に高めた。さらに、RAIDエンジンを強化したことで、最大ドライブ搭載時の処理性能を、4Kバイトのランダムリードで45万IOPSから70万IOPSへと約60%向上させた。

 シリーズは、5種類のSKU(単一の商品単位)で構成する。形状はすべてロープロファイルで、最大ポート数は16個である。このほかに、RAIDカードに装着するオプションとして、停電時にコンデンサー(スーパーキャパシタ)の電力を使ってキャッシュメモリーのデータをフラッシュメモリーに退避させるパーツ「AFM 700 Kit」を用意している。

 5種類のSKUは、以下の通り。

 (1)「ASR-8805」は、8ポート(内部8)。

 (2)「ASR-8885」は、16ポート(内部8、外部8)。

 (3)「ASR-8885E」は、16ポート(内部8、外部8)。ミラーリング用。

 (4)「ASR-8885Q」は、16ポート(内部8、外部8)。SSDをHDDのキャッシュとして使えるようにするユーティリティーソフト「maxCache Plus」が含まれる。

 (5)「ASR-8885ZQ」は、16ポート(内部16)。RAIDカードの基板上に、AFM 700 Kitに相当するコンデンサーとフラッシュメモリーを最初から実装している。ユーティリティーソフト「maxCache Plus」が含まれる。

 新シリーズではまた、ハードウエアの性能強化のほかに、ユーティリティーソフトを従来の「maxCache 3.0」から「maxCache Plus」へとバージョンアップした。これにより、SSDをHDDのキャッシュとして使うキャッシュ機能に加え、ストレージボリュームを階層型で利用するILM機能を利用できるようになった。ILM機能は、RAIDカード配下のボリュームとサーバー機が内蔵するその他のボリュームが混在した環境で利用できる。