インテルは2013年9月5日、新設計のCPUコアを採用した省電力CPU、Atom C2000シリーズを発表した。CPUコアにメモリーコントローラーや各種のインタフェースを統合したSoC(system on a chip)タイプのCPUで、従来製品と比べて性能は最大7倍、1W当たりの性能は最大6倍になったという。64ビットやECCメモリー、仮想化支援機能に対応しており、マイクロサーバーやストレージ機器、ネットワーク機器への搭載を見込んでいる。
Atom C2000のCPUコアは「Silvermontマイクロアーキテクチャー」を採用。Silvermontは、従来のAtomで使われていたCPUコアから設計を一新。パソコン向けCPUで使われている「アウト・オブ・オーダー」などの技術を採用して処理を高速化した。2コアが1セットになっており、最大8コア(4セット)まで増やせる。2次キャッシュは2コアで1MBを共有する。8コア製品だと計4MBになる。
最大2.4GHzで動作する。「ターボ・ブースト・テクノロジー」に対応したモデルもあり、熱や電力に余裕があるときに自動で周波数を高くして高速化する。メモリーコントローラーはデュアルチャンネルDDR3/DDR3L-1600対応。最大容量は64GB。各種デバイスの接続用にPCI Express 2.xを16レーン(x16)備えている。ルートポートは4個で、x16×1本のほか、x8×2本、x8×1本+x4×2本、x4×4本といった構成が可能。Serial ATA 6Gbps×2ポート、Serial ATA 3Gbps×4ポート、USB 2.0×4ポート、ギガビットイーサネットなども備える。
マイクロサーバー向けの製品群は「Avoton」、ネットワーク機器向けは「Rangeley」との開発コード名で呼ばれていた。両者の基本設計は同じで、Rangeleyの製品群にのみ暗号処理などを支援する「クイック・アシスト・テクノロジー」を有効にしたモデルがある。
プロセッサーナンバー | コア/スレッド数 | 動作周波数(ターボ時最大) | 2次キャッシュ容量 | TDP | 1000個ロット時の卸価格 |
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C2750 | 8/8 | 2.4GHz(2.6GHz) | 4MB | 20W | 171ドル |
C2730 | 8/8 | 1.7GHz(2GHz) | 4MB | 12W | 150ドル |
C2550 | 4/4 | 2.4GHz(2.6GHz) | 2MB | 14W | 86ドル |
C2530 | 4/4 | 1.7GHz(2GHz) | 2MB | 9W | 70ドル |
C2350 | 2/2 | 1.7GHz(2GHz) | 1MB | 6W | 43ドル |