マイクロサーバー向けのAtom C2000シリーズ
マイクロサーバー向けのAtom C2000シリーズ
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Atom C2000の内部構造。これまでのAtomから設計を一新し、性能を高めた
Atom C2000の内部構造。これまでのAtomから設計を一新し、性能を高めた
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Atom C2000のプラットフォーム(開発コード名はEdisonville)の概要。各種のコントローラーを統合したため、チップセットは不要
Atom C2000のプラットフォーム(開発コード名はEdisonville)の概要。各種のコントローラーを統合したため、チップセットは不要
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 インテルは2013年9月5日、新設計のCPUコアを採用した省電力CPU、Atom C2000シリーズを発表した。CPUコアにメモリーコントローラーや各種のインタフェースを統合したSoC(system on a chip)タイプのCPUで、従来製品と比べて性能は最大7倍、1W当たりの性能は最大6倍になったという。64ビットやECCメモリー、仮想化支援機能に対応しており、マイクロサーバーやストレージ機器、ネットワーク機器への搭載を見込んでいる。

 Atom C2000のCPUコアは「Silvermontマイクロアーキテクチャー」を採用。Silvermontは、従来のAtomで使われていたCPUコアから設計を一新。パソコン向けCPUで使われている「アウト・オブ・オーダー」などの技術を採用して処理を高速化した。2コアが1セットになっており、最大8コア(4セット)まで増やせる。2次キャッシュは2コアで1MBを共有する。8コア製品だと計4MBになる。

 最大2.4GHzで動作する。「ターボ・ブースト・テクノロジー」に対応したモデルもあり、熱や電力に余裕があるときに自動で周波数を高くして高速化する。メモリーコントローラーはデュアルチャンネルDDR3/DDR3L-1600対応。最大容量は64GB。各種デバイスの接続用にPCI Express 2.xを16レーン(x16)備えている。ルートポートは4個で、x16×1本のほか、x8×2本、x8×1本+x4×2本、x4×4本といった構成が可能。Serial ATA 6Gbps×2ポート、Serial ATA 3Gbps×4ポート、USB 2.0×4ポート、ギガビットイーサネットなども備える。

 マイクロサーバー向けの製品群は「Avoton」、ネットワーク機器向けは「Rangeley」との開発コード名で呼ばれていた。両者の基本設計は同じで、Rangeleyの製品群にのみ暗号処理などを支援する「クイック・アシスト・テクノロジー」を有効にしたモデルがある。

マイクロサーバー向け製品の主な仕様
プロセッサーナンバーコア/スレッド数動作周波数(ターボ時最大)2次キャッシュ容量TDP1000個ロット時の卸価格
C27508/82.4GHz(2.6GHz)4MB20W171ドル
C27308/81.7GHz(2GHz)4MB12W150ドル
C25504/42.4GHz(2.6GHz)2MB14W86ドル
C25304/41.7GHz(2GHz)2MB9W70ドル
C23502/21.7GHz(2GHz)1MB6W43ドル