米Appleが9月10日(現地時間)にイベントを開催すると正式に発表した。同社がメディア関係者にイベントの招待状を送ったことで明らかになったもので、場所は米カリフォルニア州クパチーノのApple本社。時間は太平洋時間午前10時となる。複数の米メディア(Wall Street JournalBloombergAppleInsiderなど)が現地時間9月3日に一斉に報じた。

 招待状には「This should brighten everyone’s day.」(これですべての人の1日が明るくなるはず)と書かれている。中央には白いAppleのロゴがあり、青、緑、黄、赤、紫、白といった色の円がそれを取り囲むように描かれている。イベントの内容については記されていないが、Appleは現行iPhoneの後継モデル「iPhone 5S」と、複数の本体カラーを用意する廉価モデル「iPhone 5C」を発表するとの見方が広がっている。

 これに先立ちWall Street Journalは事情に詳しい関係者の話として、AppleがiPhone新モデルの出荷を9月上旬に開始するよう、台湾の製造受託業者、鴻海精密工業(Hon Hai Precision Industry)に指示したと伝えていた(関連記事:Apple、iPhone新モデルの9月出荷を台湾の製造業者に指示、WSJ報道)。

 AppleInsiderによると、現行iPhoneの後継モデルは、Appleが2012年に買収した米AuthenTecの指紋認証チップが備わると見られている。従来のSシリーズと同様にフォームファクターは1世代前と同じ。だが31%高速で、20%電力効率の良い「A7」チップや、モーショントラッキング専用チップ、デュアルLEDフラッシュなどが搭載され、ストレージ容量は128Gバイトのモデルも用意されるとの観測がある。

 このほか今回のイベントでは、今年6月のWWDC(世界開発者会議)で発表されたiOSの新版「iOS 7」の公開日も明らかになる見通し(関連記事:WWDC 2013で「iOS 7」を発表、噂の音楽サービスは「iTunes Radio」)。なおこれまでのiPhoneの販売パターンを見ると、Appleは発表イベントの週の金曜日に予約受付を開始し、その翌週の金曜日に発売日を設定している。これを当てはめると、今年は9月13日が予約受付、20日が発売日になると予想されている。