総務省は2013年9月3日、青少年を対象に実施したインターネット上のリスクへの対応能力のテスト結果を公表した。総務省が開発したリテラシー指標、「ILAS(アイラス:Internet Literacy Assessment Indicator for Students)」としてまとめたもので、2012年度に続き今回が2回目の実施となる。

 テストは2013年6月から7月にかけて全国24の公立、私立高等学校などの1年生約3500名を対象に実施した。(1)違法・有害コンテンツへの対処能力、(2)ネット上の適切なコミュニケーション能力、(3)プライバシー保護や適切なセキュリティ対策を講じる能力--の大きく三つの分類で、選択式問題を作成し、リテラシーを測定した。併せて、利用機器やトラブル経験などの有無のアンケートを行って、クロス集計などを実施した。

 テスト結果によると青少年全体の正答率は69%と、昨年度より2ポイント上昇したという。またインターネットを利用する端末に関する問いでは、スマートフォンの保有者が全体の84%となり、昨年度の59%より大幅に上昇した。

 一方、インターネットを最もよく使う端末との関係では、スマートフォンをよく利用する、またはスマートフォンのみを使うと回答した青少年の正答率が、パソコンをよく使うと答えた青少年に比べて低いという結果となった。設問全体ではパソコン中心のユーザーが73%の正答率だったのに対し、スマートフォン中心のユーザーは68%、スマートフォンのみと答えたユーザーは64%だった。

 総務省は、「スマートフォンは手軽にインターネットを利用できる一方、特に高いリスク認識がないまま使っているケースがあると見られ、スマートフォンに関するリテラシー向上が急務」だとしている。

[発表資料へ]