写真●Clavister X8シリーズの外観
写真●Clavister X8シリーズの外観
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 ブルースターは2013年9月2日、スウェーデンClavisterが開発した次世代ファイアウォール「Clavister」を発表、同日提供を開始した。オフィス向けのほかに工場用の機種を用意していることや、運用監視ソフトが付属することなどが特徴である。

 Clavisterは、アプリケーションの種類などを識別する、いわゆる次世代ファイアウォール機器である。ポート番号だけでなく、実際のアプリケーション通信の中身を見て、2000種類以上のアプリケーションを識別する。さらに、外部のActive DirectoryやLDAPサーバーと連携し、個々のIPアドレスを使用中のユーザーが誰なのかを識別する。

 用途に応じて、三つのハードウエアを用意している。いずれのシリーズもOSや機能は同一である。さらに、いずれのシリーズも、同一シリーズ内のライセンスアップグレードによって上位モデルへと性能を拡張できる。

工場用にDINモジュール型のファイアウォールを用意

 (1)「Clavister X8シリーズ」(写真)は、工場用の機種である。DINレールマウント型のモジュールとして実装しており、各種装置の内部に収容できる。DINモジュール型のファイアウォール機器は珍しいという。

 (1)のClavister X8シリーズのモデル構成は、ファイアウォール性能が500Mビット/秒の下位モデル「Clavister X8」と、ファイアウォール性能が1000Mビット/秒の上位モデル「Clavister X8 Pro」の2種類である。ネットワークインタフェースは、いずれのモデルも、1ビット/秒(RJ-45形状)×4個。価格(5%税込み、以下同)は39万6900円から。

オフィス用は1Uラックマウントと弁当箱サイズを用意

 (2)「Clavister Wolfシリーズ」は、オフィス向けの上位シリーズで、ラックマウント型(高さは1U)で提供する。(3)「Clavister E7シリーズ」は、オフィス向けの下位シリーズで、デスクトップ型(弁当箱サイズ)で提供する。

 (2)のClavister Wolfシリーズのモデル構成は、下位のW3シリーズが3モデル(Start/Standard/Pro)、上位のW5シリーズが2モデル(Standard/Pro)である。ファイアウォール性能は、最下位モデル「W3 Start」で1Gビット/秒、最上位モデル「W5 Pro」で16Gビット/秒。価格は61万8450円から。

 (3)のClavister E7シリーズモデル構成は、ファイアウォール性能が200Mビット/秒の下位モデル「Clavister X7 Remote」、ファイアウォール性能が250Mビット/秒の標準モデル「Clavister X7」、ファイアウォール性能が400Mビット/秒の上位モデル「Clavister X7 Pro」の3種類。価格は17万9550円から。

仮想アプライアンス版も用意、専用の運用管理ソフトが標準で付属

 このほかに、仮想アプライアンス版の(4)「Clavister Virtualシリーズ」も用意している。価格は12万2850円から。

 全シリーズ全モデルともに、専用の運用監視ツール「Clavister InControl」が付属する。Windows Server上で稼働し、Clavisterの各モデルの稼働状況を一つの画面で統合監視できるほか、これら複数のモデルに対してファイアウォールのポリシーを適用できる。