米Appleが米国の直営店でiPhoneの下取りプログラムを始めたと、米Wall Street Journal米Los Angeles Timesなどの米メディアが現地時間2013年8月30日までに報じた。Appleはこのプログラムを通じて既存顧客を保持するのが狙いという。

 報道によると同社が直営店「Apple Store」でiPhoneの下取りプログラムを開始したのは8月30日。iPhoneの利用者が自分の端末を店舗に持ち込むと、端末が正常に動作していることを条件に新しいiPhoneを購入できるクレジットを受けとれる。クレジットは端末の状態に応じて120ドルから280ドルの範囲で付与されるが、iPhone以外の製品を購入することはできないという。

 Wall Street Journalによると、Appleは米AT&Tや米T-Mobile USAなどの通信事業者の下取りプログラムを手がけている米Brightstarの協力を得てこのプログラムを開始した。AppleはこれまでIT製品のリサイクル業者である米PowerON Serviceと提携して、iPhoneやiPad、Macを対象にした下取りプログラムを実施してきたが、新プログラムでは顧客がWebサイトで手続きしたり、端末を発送したりする手間がないのが特徴という。

 Los Angeles Timesによると、現在米国の中古スマートフォン市場で取引されている台数は年間5300万台。これが2018年には2億5700万台に拡大すると見込まれている。2012年に販売された中古スマートフォンの半数がiPhoneという推計もあると同紙は伝えている。