LINE 代表取締役社長の森川亮氏
LINE 代表取締役社長の森川亮氏
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「LINE POP」(左)と「LINE Bubble」(右)の画面
「LINE POP」(左)と「LINE Bubble」(右)の画面
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LINE POPとLINE Bubbleの累計ダウンロード数の推移
LINE POPとLINE Bubbleの累計ダウンロード数の推移
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 LINE 代表取締役社長の森川亮氏は2013年8月23日、ゲーム開発者向け会議「CEDEC 2013」で、同社が提供するゲームプラットフォーム「LINE GAME」の現状を説明した。2013年の時点でアプリの累計ダウンロード数は1億9000万件で、1秒間に5件の割合で増えているという。

 最初のゲーム「LINE POP」をリリースしたのは2012年11月18日。ダウンロード数はリリース後14日で1000万件を突破、2013年7月末の時点で3200万件だという。二つ目のゲーム「LINE Bubble」を公開したのは2012年12月21日。ダウンロード数は、リリース後30日で1000万件、2013年7月末の時点で2500万件である。これらはいずれも内製のゲームだ。

 2013年7月末までのトータルの売り上げは、LINE POPが43億円、LINE Bubbleが19億円である。ユーザー数から考えると、課金率やARPU(1ユーザー当たりの平均収入)は低い。これは「できるだけ幅広い層のユーザーに長く遊んでもらう」という戦略を採っているためだ。「開発者には『遊ぶ人のニーズを拾ってほしい』とよく言っている。子どもや女性、お年寄り、あるいは家庭用ゲーム機を持っていない人でも分かりやすく楽しめることを重視している」(森川氏)。

 現在はゲームの数は36タイトルまで増えている。2013年2月19日にリリースされた「LINE WIND runner」や2013年3月23日にリリースされた「LINE Pokopang」といったゲームが人気だという。これらはそれぞれ1400万件のダウンロード数を誇る。LINE GAME全体の単月売り上げは、2013年7月で26億円である。

 LINEユーザーの地域別の割合は、日本は20%に過ぎず、海外が80%を占める。LINE GAMEも今後、日本からアジア、アジアから全世界に展開していく計画だという。

 海外で現在、伸びているのがインドとブラジル。ロシアも好調で、テレビCMを打つ予定だという。シンガポール、ベトナム、香港、タイ、マレーシア、フィリピンといった東南アジア地域は、売り上げ自体はまだ少ないものの、将来的に有望だとした。現在、アジア向けのゲームは、英語と中国語にしか対応していないものがほとんど。LINE GAMEでは現地の言語に細かく対応すると共に、現地のゲーム開発企業のゲームも採用していく方針だ。

 欧州ではイタリアとトルコが伸びているという。「今後は北米でも伸ばしていきたい」と森川氏は語った。