米国のナスダック市場で2013年8月22日(米国時間)に発生したシステム障害に関して、運営元の米ナスダックOMXグループが声明を発表した。

 22日の午後、証券会社や投資家など市場参加者に対して市場データを販売するSIP(Securities Information Processor)と呼ばれる事業者から、株価などの情報が市場参加者に対して提供されていない状況が明らかになったため、ナスダック上場銘柄の売買を一時停止したとしている。

 ナスダック上場銘柄は、ナスダック市場だけでなく、他の証券取引所や取引所外でも売買されている。これらすべての取引情報を集約して、市場参加者に市場データを提供するのがSIPの役割となる。

 今回は、SIPと市場参加者との間の通信に問題が生じたため、SIPによる市場データの提供ができなくなった。そのためナスダック市場は、ナスダック上場銘柄の売買をすべて一時停止した。技術的な問題は30分で解消できたが、他の証券取引所や規制当局、市場参加者との調整に時間を要するため、売買の停止時間は3時間近くに及んだ。SIPから市場データの提供ができなくなった問題の原因については、現在調査を進めている。

[プレススリリース]