写真1●Oracle Exalytics In-Memory Machineの外観
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写真2●Oracle Business Intelligenceのダッシュボード画面(iPad用)
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 日本オラクルは2013年8月20日、データ分析に特化したアプライアンスサーバー機の新モデル「Oracle Exalytics In-Memory Machine X3-4」(写真1)を発表、同日提供を開始した。新モデルでは最大メモリー容量などのスペックを高めた。さらに、搭載ミドルウエアのバージョンを最新のものにした。

 BI(ビジネスインテリジェンス)などのデータ分析用途に特化したアプライアンスサーバー機である。3Uラックマウント型PCサーバーの「Sun Fire」(OSはOracle Enterprise Linux)に、BI(ビジネスインテリジェンス)ソフトの「Oracle Business Intelligence Foundation Suite」(写真2)、インメモリーDBMSの「Oracle TimesTen In-Memory Database for Exalytics」などをインストールしている。

 主な用途は、Oracle ExadataによるDWH(データウエアハウス)に対するフロントBIエンジンとしての使い方や、大容量メモリーとカラム圧縮機能を生かして大容量データをメモリー上に保持するインメモリー型DWHとしての使い方など。同社の用途別サーバーとしては、Oracle Exadata(データベース)とOracle Exalogic(アプリケーションサーバー)に次ぐ第3弾に当たり、初期版(Oracle Exalytics X2-4)は2012年3月から出荷している。

 今回、既存モデルよりもハードウエアスペックを高めた新モデルを用意した。既存モデル(X2-4)との違いは、メモリーとストレージである。メモリーは、容量を1Tバイトから2Tバイトへと倍増させた。ストレージは、ハードディスクの容量を3.6Tバイトから5.4Tバイトへと増やしたほか、これまでは使えなかったフラッシュストレージ「Sun Flash Accelerator F40 PCIeカード」(400Gバイト)を6枚(計2.4Tバイト)、新規に追加した。

 搭載するミドルウエアも、既存モデルの出荷当時と比べると、バージョンアップによって強化されている。例えば、BIソフトのOracle BIでは、スマートデバイスで画面を操作する機能を強化したほか、Microsoft OfficeをBIの画面として使うための機能を追加している。インメモリーDBMSのTimesTenでは、検索性能が高まったほか、Oracle Databaseからのデータの取り込みを容易にしている。

 Oracle Exalyticsの価格は、ミドルウエアを含まないハードウエアだけで、17万5000米ドル(1700万円弱)である。既存モデルの13万5000米ドルよりも価格は上がっている。