米Wall Street Journal(WSJ)は現地時間2013年8月19日、事情に詳しい関係者の話として、米AppleがiPhoneの新型モデルの出荷を9月上旬に開始するよう、台湾の製造受託業者である鴻海精密工業(Hon Hai Precision Industry)に指示したと伝えた。Appleは、現行の「iPhone 5」の後継モデルと廉価モデルの部品を6月から量産しており、早ければこれら2種類の新製品が9月中に発売される可能性があるという。

 WSJの報道に先立ち、同紙の技術系情報サイトAllThingsDは、Appleが9月10日に特別イベントを開き、iPhoneの新モデルを発表すると伝えていた。AllThingsDによると、Appleがこれまでの戦略を見直して、複数の新型iPhoneを同時に発売するかどうかが注目されていた。WSJは今回の関係者からの情報によって、Appleの戦略転換が示されたと伝えている。

 また米TechCrunchAllThingsDは、iPhone 5の後継モデルでは、新たに本体カラーとしてゴールドが用意されると報じている。これは、中国やインドなどの富裕層向けのカラーで、従来の「ブラック&スレート」「ホワイト&シルバー」に加わる新たな選択肢となる。

 関係者の話によると、ゴールドモデルは背面と側面が上品なシャンパンゴールドで、表面はホワイトになる。中国の高級品市場は、今後10年間で40%の成長が見込まれている。その成長を支えるのが金の宝飾品と言われており、iPhoneの新色はそうした宝飾品市場の主要顧客層を狙ったものと見られている。