図1●顧客開拓における日立とBS-TBSの担当分野
図1●顧客開拓における日立とBS-TBSの担当分野
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図2●「talkfield」の提供サービスメニュー
図2●「talkfield」の提供サービスメニュー
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 日立製作所とBS-TBSは2013年8月9日、これまでサービスモデルの開発や検証などを進めてきた日立の音声SNS「talkfield」(トークフィールド)を実用化し、企業や団体向けの提供を8月9日に開始したと発表した。

 talkfieldは、スマートフォン向けアプリを通じて投稿した音声メッセージをユーザーが共有できるソーシャルサービス。日立のクラウドソリューション「Harmonious Cloud」の拠点から提供するSaaS型のサービスで、メディアや社会インフラ関連などの企業、公共分野といった幅広いユーザーのニーズに合うシステム構成やサービス内容が提供できるという。

 このサービスでは、投稿範囲が異なる三つのフィールドを用意する。ユーザー全体でコンテンツを共有する「パーク」(提供開始は2013年8月9日)、共通の目的を持ったメンバーだけでコンテンツを共有できる「カフェ」(同8月19日)、特定の相手だけにメッセージを送る「グリーティング」(同10月1日)を順次提供する。

 顧客開拓については、日立製作所とBS-TBSがそれぞれ得意分野を担当する。日立の担当は公共・インフラ・ビジネス系で、BS-TBSは主にエンターテインメント系となる(図1)。

 talkfieldのサービス基盤となるスマホ向けサイトとして共用サイトと専用サイトを、エンドユーザーが使うアプリケーションも標準アプリと専用アプリをそれぞれ用意し、顧客である企業や団体の要望に合うものを提供する。情報を広く一般に発信したい場合は共用サイトを、会員制サイトや企業内SNSを想定する場合は専用サイトを採用する。

 標準アプリは「AppStore」もしくは「Google Play」を通じて提供する。専用アプリの場合は、アイコンを変更したり、機能や録音時間までカスタマイズしたりするといったことが可能になる。共用/専用サイトと標準/専用アプリの組み合わせにより、「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」「ダイアモンド」の四つのコースを用意した(図2)。

 利用料は個別見積もりとしている。日立とBS-TBS は2013年8月9日の共同会見で、サービス内容とともに料金算定の仕組みについて説明した。「ユーザー一人当たりに設定した単価と利用者数によって決まる」「ユーザーの月額単価は標準サービスであるシルバーの場合で300円。コースが違う場合はこの金額をベースに変動が起こる」(日立)とした。

 会見で日立とBS-TBSは今回の商用化に当たり、talkfieldに新機能を加えたことも報告した。新たに加えたのは、「音スタンプ」「位置情報」「公式アカウント」「パスワード」「Facebook連携機能」である。Facebook連携機能では、例えばコンテンツを他のユーザーと共有する「シェア」機能などを利用できる。

BS-TBSの体験型謎解きイベントでtalkfieldを活用

 このほかにBS-TBSは会見で、2013年8月24日から25日にかけて開催される体験型謎解きイベント「BS-TBSサマーパーティ2013×ミステリーナイト『プリズンBLITZ』」においてtalkfieldを活用すると発表した。同イベントの参加者は、talkfieldを使うことで謎解きに関する情報を入手できるという。

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