気象庁は2013年8月8日、同日16時56分頃に発した緊急地震速報が過大な予測だったと発表し、謝罪した。緊急地震速報では、奈良県もしくは和歌山県北部を震源に震度6弱の地震が発生したと発令していたが、実際には震度1以上の揺れは観測されなかった。

 実際に発生した地震は、和歌山県北部を震源とするマグニチュード2.3の無感地震である。この地震は陸地などにある複数の地震計で捉えている。

 一方ちょうど同じタイミングで、三重県南東沖の海底地震計から、大きな揺れに相当する強いノイズが発生した。実際にこのような揺れはなかったが、このノイズを取り込んで震度を計算したため、「震度6弱」という過大な震度予測になってしまったという。コンピューターによる演算は特に問題がなかったとしている。

 速報は近畿のほか東海、四国、中国、北陸、甲信、関東、九州、伊豆諸島の各地方に発令され、携帯電話では地震の到達予想時刻が何十秒後かを伝えたり、強い揺れに警戒するよう呼び掛けたりするメッセージが配信されていた。