米IDCが現地時間2013年8月7日に公表した世界スマートフォン市場調査によると、同年第2四半期(4~6月)の出荷台数は2億3640万台で、前年同期から51.3%増、前四半期から9.3%増となった。「Android」と「Windows Phone」の市場シェアは拡大したが「iOS」は低下した。

 OS別の出荷台数を見ると「Android」が1億8740万台だった。「iOS」が3120万台でこれに次ぎ、3位は「Windows Phone」の870万台。この後、「BlackBerry」の680万台、「Linux」の180万台、「Symbian」の50万台と続いた。

 このうちAndroidの出荷台数は前年同期比73.5%増で、市場シェアは前年同期の69.1%から79.3%へとほぼ8割の水準にまで拡大した。Androidをけん引しているのは韓国Samsung Electronicsで、第2四半期に出荷された全Android端末に占めるSamsung端末の割合は39.1%となった。Android端末メーカーでSamsungに次いで出荷台数が多かったのは韓国LG Electronicsで、同社のAndroid端末のシェアは6.5%。これに中国Lenovo Group(聯想集団)の6.1%が続き、中国Huaweiと中国ZTEのシェアはともに5.4%だった。

 iOSの出荷台数は前年同期比20.0%増で、シェアは前年同期の16.6%から13.2%に低下した。「iPhone 5」の登場からほぼ1年がたち、しばらく新製品がない状況でiOSはシェアを減らしたが、Appleは提携通信事業者を増やすなどして健闘したとIDCは分析している。iPhoneの新モデルやiOSの新版が年内に登場することから、Appleはシェアを取り戻すとIDCは見ている。

 Windows Phoneは前年同期比77.6%増となり、シェアは前年同期の3.1%から3.7%に拡大した。Windows Phoneの出荷台数の伸び率は五つのOSの中で最も高い。Windows Phoneは前の四半期に初めてBlackBerryを抜いて3位に浮上したが、この第2四半期もその順位を維持した。Windows Phoneをけん引しているのはフィンランドのNokiaで、全Windows Phone端末に占めるNokia端末の割合は81.6%だった。

 引き続き4位となったBlackBerryは、前年同期比11.7%減。シェアは前年同期の4.9%から2.9%に低下し、IDCが統計を取り始めて以来最も低い水準になった。ただし、新OSの「BlackBerry 10」は搭載端末や通信事業者が増えており、BlackBerry全体に占める割合が高まっている。「BlackBerryが利用者を増やすには、時間やリソースが必要」とIDCはコメントしている。

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