写真1●KVH システム&テクノロジー本部 執行役員の濱田 義之氏(右)とシスコシステムズ APJCプロダクトマネージメント シニアプロダクトマネージャの水谷 雄彦氏(左)
写真1●KVH システム&テクノロジー本部 執行役員の濱田 義之氏(右)とシスコシステムズ APJCプロダクトマネージメント シニアプロダクトマネージャの水谷 雄彦氏(左)
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 KVHは2013年8月7日、自社が提供する100Gビットイーサネットサービス「KVH 100Gイーサネット専用線サービス」に、米シスコシステムズの100Gビットイーサネット対応ルーター「Cisco ASR9000シリーズ」のレンタルをセットにしたサービス「100Gネットワークアップグレードパッケージ」を発表した。同日より提供を開始する。

 100Gネットワークアップグレードパッケージは、100Gイーサネット導入時の初期費用を抑えることを目的としたサービス。対象ユーザーは大容量のトラフィックを扱うIX(Internet Exchange)やデータセンター、プロバイダーなど。ユーザーの2拠点(データセンターなど)にシスコ製ルーター「ASR9006」を設置し、拠点間をKVHの100Gイーサネット専用線サービスで接続する構成となる。対応する100Gビットイーサネット規格は100GBASE-SR10のみ。

 契約年数は2年、3年、4年のいずれかで、2年契約の通常価格は、初期費用55万円(回線設置費用など)、月額費用775万円。2014年3月31日まで特別キャンペーンを実施し、2年契約で初期費用なし、月額費用500万円で提供する。月額費用には回線費用のほかルーター保守費が含まれる。なお、この価格が適用されるエリアは東京23区内である。

 同社システム&テクノロジー本部 執行役員の濱田 義之氏(写真1)は、「他社だと100Gビットイーサネットの回線費用だけで月500万円くらいする。ルーターのレンタル費用込みで月500万円という、ユーザーにとって魅力的な価格に設定した」と説明する。同社によると、100Gイーサネット専用線を利用する場合、ユーザーが自前でルーターを2台調達すると初期費用(ルーター機器費)が約9000万円、ルーター保守費と回線費用が月515万円ほどかかるという。

 対応ルーターであるASR9006について、発表会に同席したシスコシステムズ APJCプロダクトマージメント シニアプロダクトマネージャの水谷 雄彦氏は「エッジルーター製品のなかでも中心となる製品。シャーシを変えずに400G、800G、1Tビット/秒へと拡張することを念頭に開発した。ネットワーク仮想化など様々な機能を搭載している」と解説する。

 100Gネットワークアップグレードパッケージに含まれるハードウエアおよびソフトウエア、保守サービスは以下の通り。

  • ASR9006本体(電源、ファン一式含む)×2
  • Cisco IOS XR IP/MPLS Core Software 3DES×2
  • 100GBASE-SR10カード×2
  • 100GBASE-SR10 CFPモジュール×2
  • 10GBASE-SRカード×2
  • 10GBASE-SR SFPモジュール×20
  • Cisco SmartNet保守サービス(オンサイト、24時間/週7日/手配後4時間以内に交換部品配送)×2

■変更履歴
最後から2番目の段落と写真1のキャプションで「水口雄彦氏」としていましたが、正しくは「水谷雄彦氏」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2013/8/8 10:22]