携帯電話大手3社は2013年8月7日、2013年7月末時点の携帯電話契約数を発表した。新規契約から解約を差し引いた純増数は、ソフトバンクモバイルが25万4500件と19カ月連続の首位(図1)となった。2位のKDDI(au)は22万5200件、3位のNTTドコモは17万2500件の純増だった。

図1●携帯電話大手3社の純増数推移
図1●携帯電話大手3社の純増数推移
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 NTTドコモは前月(2013年6月)の純減から持ち直した(関連記事)。夏モデルの「ツートップ」である「Xperia A SO-04E」と「GALAXY S4 SC-04E」が引き続き好調。前月の教訓を生かし、モバイル番号ポータビリティー(MNP)のポートインに対する2万円の販売奨励金も7月12日に再開して転入施策を強化した。東北と九州は依然としてポートアウトが厳しく純減だったが、前月に比べて大幅に改善した。法人で大口の契約があったことも寄与した。

 ただiPhoneの新機種が登場すると、しばらく悪化が続き、iPhoneの次の新機種の期待が高まる頃に回復するパターンは例年と同じ。悪化する期間は年を重ねるごとに延びており、決して安心できない状況にある。

 MNPによる転入出は、KDDIが7万100件の転入超過、ソフトバンクモバイルが4万600件の転入超過、NTTドコモが11万2400件の転出超過となっている(図2)。MNPの転入超過数では、KDDIが22カ月連続の1位となる。

図2●携帯電話大手3社における番号ポータビリティ(MNP)の転入出状況
図2●携帯電話大手3社における番号ポータビリティ(MNP)の転入出状況
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 なお、上記純増数に占める通信モジュール分はNTTドコモが2万1900件、KDDIが8700件、ソフトバンクモバイルが6万8100件。ソフトバンクモバイルは「PhotoVision」をはじめとした通信モジュールが大きく貢献しており、これを除くと、KDDIとかなり拮抗した状態。特に2012年9月のiPhone 5登場以降は、逆転される月が目立ってきた(図3)。

図3●携帯電話大手3社の純増数推移(通信モジュール分を除く)
図3●携帯電話大手3社の純増数推移(通信モジュール分を除く)
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 携帯大手3社以外の純増数はウィルコムのPHSが3万7600件、ソフトバンク系のWireless City PlanningのAXGPサービスが17万2800件、KDDI系のUQコミュニケーションズのWiMAXが3万8500件だった。