写真1●SkeedSilverBulletの画面(現行版)
写真1●SkeedSilverBulletの画面(現行版)
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写真2●マルチホーミングのイメージ画像(出典:Skeed)
写真2●マルチホーミングのイメージ画像(出典:Skeed)
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 Skeedは2013年8月6日、遠距離でも高速に通信できるファイル転送ソフト「SkeedSilverBullet」(写真1)の新版(機能強化版)を発表、同日出荷した。新板ではサーバーソフトを強化し、複数のNIC(ネットワークインタフェースカード)を使い分ける“マルチホーミング”を可能にした(写真2)。これにより、LANとWANからの同時アクセスや、複数のWAN回線の使い分けなどが可能になった。

 SkeedSilverBullettとは、遅延時間が大きい遠距離でのTCP/IP通信を高速化するために開発された、UDPベースの独自のファイル転送ソフトである。C/S(クライアント・サーバー)型で動作し、FTPやHTTPといった既存のプロトコルを代替する。通信距離に応じて遅延時間が増えても遅延時間の影響を受けずに済む工夫を施している。

 今回、サーバーソフトの機能を強化し、複数NICのマルチホーミング環境で利用できるようにした(従来版は、複数のNICが動作していても、1枚目のNICしかSkeedSilverBullett側で認識しない仕様になっていたという)。ファイアウォールのようにLANとWANをつないだゲートウエイとして利用できるので、LANとWANの間でコネクションを張ることなく、LANとWANの間で安全にファイルを交換できるようになった。また、複数のWAN回線を使い分けることも可能になった。

 なお、今回の機能強化は実質的にはバージョンアップに相当するが、製品のバージョン表記は2013年5月出荷の現行版(Ver.2.2)のまま変わらない。バージョン表記を変えることなく、8月6日付で現行版の標準機能を強化したという形をとる。このやり方は、前回(7月4日)の機能強化の時と同様である(関連記事:Skeedが遠距離ファイル転送ソフトに新版、アクセス権限管理が可能に)。

 価格(税込み)は、標準エディションの「Standard」の場合で、「StandardEntry」(同時接続数1台、帯域100Mビット/秒)が21万円、「StandardBasic」(同時接続数5台、帯域100Mビット/秒)が52万5000円。StandardBasicのオプションで、同時接続数を5台分追加する「StandardBasic Option」が26万2500円。