米IDCが現地時間2013年8月5日に公表した市場調査によると、2013年第2四半期(4~6月)におけるタブレット端末の世界出荷台数(速報値)は4510万台だった。前年同期から59.6%増加したものの、前の四半期に比べ9.7%減少した。米Appleが新モデルを発売しなかったことが、市場全体の需要を減速させた。

 第2四半期の出荷台数ランキングの上位3社は、Apple、韓国Samsung Electronics、台湾ASUSTeK Computer(ASUS)の順。このうちAppleの出荷台数は1460万台で、前の四半期の1950万台から減少した。同社は前年の3月に第3世代iPadを発売し、その後の第2四半期に出荷台数が伸びたが、2013年は新モデルを投入せず台数減につながった。また2013年第2四半期のSamsungの出荷台数は810万台で、前の四半期の860万台から減少。ASUSの出荷台数は200万台で、前の四半期の260万台からやはり減少した。

 IDCのリサーチディレクタ、Tom Mainelli氏によると、iPadの新モデルは常に消費者需要を喚起し、その影響は他社製品も含む市場全体に及ぶという。「iPadの新モデルが出ない第2四半期は、多くのメーカーが伸び悩んだ。この傾向は第3四半期も続くと見られるが、第4四半期はAppleをはじめ米Amazon.comなどのほかのメーカーも新端末を発売すると予想され、市場は活気づくはず」(同氏)としている。

 一方、2013年第2四半期はパソコン大手の中国Lenovo Group(聯想集団)と台湾Acer Groupが、再びタブレット出荷台数ランキングの上位5社に入った。4位のLenovoの出荷台数は150万台で、初めて100万台を突破し、前年同期から313.9%増と急成長した。5位のAcerの140万台で、こちらも 前年同期比247%増と高い伸び。Acerの出荷台数は前の四半期から35.4%増えた。

 2013年第2四半期の出荷台数をOS別に見ると、Androidが2820万台で市場シェアは62.6%。iOSが1460万台(市場シェア32.5%)でこれに次いでいる。この後、Windowsの180万台(同4.0%)、Windows RTの20万台(同0.5%)、BlackBerry OSの10万台(同0.3%)と続いた。

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