日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2013年8月5日、厚みのある板状素材に直接印刷できるフラットベッドUV硬化型インクジェットプレスの最上位機種「HP Scitex FB10000 インダストリアルプレス」の受注を開始した。アクリル素材やポリプロピレンなどの軟素材から硬質(板状)素材まで幅広く対応する。

 オフセット印刷相当の高画質を特徴とする「HP Scitex HDRプリンティングテクノロジー」を採用。紙器パッケージから段ボール製ディスプレイ、建装材、家具までさまざまな用途に活用できる。インクは新開発で伸縮率約300%の「HP HDR240 Scitexインク」で、一般的なUV硬化型ではプリントが難しい素材に印刷できる。

 6色のインク(シアン/マゼンタ/イエロー/ブラック/ライトシアン/ライトマゼンタ)と、3種類のインクドロップサイズ(15/30/45ピコリットル)を1つのプリントモードで使い分け可能。印刷速度は毎時625平方メートル。オプションの「マルチシートローディングテーブル」を使って、同時に最大1.6×3.2mのシート4枚を自動給紙する。

 屋内での揮発性有機化合物(VOC)排出量の基準をクリアし、米国の環境保護機関による「GREENGUARD Gold認証」、ドイツの健康関連評価基準「AgBB」の認定を取得。12歳以下の児童や高齢者のいる教育機関や医療施設で安心して使用できる。