あおぞら銀行は2013年7月31日、NTTデータが開発を進めているクラウド型の勘定系サービス「BeSTAcloud」を導入すると発表した。2015年度下期中の利用開始を予定する。新サービスの採用により、商品提供スピードの向上とシステムの安定稼働、BCP(事業継続計画)の強化などを実現する。

 BeSTAcloudは中核にNTTデータ製勘定系パッケージ「BeSTA」を利用したサービスだ。マルチテナント型のアーキテクチャーを採用することにより、ハードウエアの共用によるITコストの削減と、個別ニーズへの対応の両立を図る。動作プラットフォームには日立製作所製メインフレームを使う。

 BeSTAcloudの採用決定は、フィデアホールディングス傘下の地方銀行2行、北都銀行と荘内銀行に続き、あおぞら銀が3行目。あおぞら銀は現在、日本IBM製メインフレーム上で自社開発した勘定系システムを動作させている。BeSTAcloudの採用に伴い、現行のシステムは廃棄する。

 あおぞら銀は勘定系システムの全面刷新プロジェクトを10年以上前から推進してきた。過去には日立製作所の「NEXTBASE」や、オラクルフィナンシャルサービスソフトウェア(元i-flexソリューションズ)の「FLEXCUBE」の導入に挑んだものの、いまだに全面刷新は実現していない。勘定系刷新という長年の経営課題の解決に向けて、「3度目の正直」を目指す。